ぬるみ始めた水の中・・・何やら動いている・・
テレビニュースのひとこまです。
つい最近、同じものを見てきたばかり。4月7日のことです。
標高約1000mの山の中にある小さな湿地の水たまりで。
丸く切り取られた葉っぱが、水たまりの底に沈んでいました。 「これな~んだ」
下は同じく水底で見つけたもの・・・こちらは丸く切り取られた部分です。
切り抜いたのは誰でしょう。
人ではありません。
これを利用してつくられたものが、
下の写真。
筒状に丸めた葉っぱと、それをペタンとはさんだ2枚の丸い葉。
筒の中には、柔らかイモムシ状のものが入っています。白い身体がちょっと見えていました。エグリトビケラといいます。
切り抜いたのはこの虫。
うまく丸く切り取るもんですね。
これ、昨年はじめて見つけました。水辺に立っていた時、ふっと、落ち葉が動いたような気がしました。目を凝らすと、左写真の姿が見えてきたのです。一緒にいた人たちを呼び集めると、”あそこにもいる、ここにもいる!!”
これ、昨年はじめて見つけました。水辺に立っていた時、ふっと、落ち葉が動いたような気がしました。目を凝らすと、左写真の姿が見えてきたのです。一緒にいた人たちを呼び集めると、”あそこにもいる、ここにもいる!!”
この場所には、もう10年も前からきています。そんなわけで、水底をのぞき込むことも多かったはずです。
写真のように、アカハライモリもいます。
写真のように、アカハライモリもいます。
エグリトビケラは今までいなかったのでしょうか・・・でも、7年前に水生昆虫を調べている人に来ていただいて調べてもらったとき、そのリストの中にはエグリトビケラがあるのです。
・・・・私たちには、見れども見えずだったのでしょう。
「はじめてわかる、気づく」というのは、難しいこと。
一度わかると、次からは簡単に目に入る、わかる・・・そんなことを単純明白に体験したような気がしました。
ところで ビケラって、何? ~~~~~ ちょっと解説 ~~~~
水の中に住む昆虫の一種です。
トビケラ、カワゲラ、カゲロウ・・・川の石の裏なんかに張り付いていたりして、釣りをする人ならエサにしたりするので少しは馴染みがあるかも。でも、見分けはつかないし、トビケラ、カワゲラなんて、名前まで似ている。
じつは、トビケラはカワゲラやカゲロウと違って、進化の進んだ昆虫で、完全変態するのだとか。つまり 幼虫→さなぎ→成虫 と変化する。言ってみれば、水の中のミノムシ。エサ取り用のネットを張ったり、筒状の巣をつくってそこに小石を張り付けたり、いろいろなのがいますが、池や沼のような流れのない水に住むものは、落ち葉や枯れ枝などの軽い材料で筒状の巣をつくり、巣を背負って水底を歩き、たまった落ち葉などを食べている。泥の中に沈みこまないように、軽い落ち葉を2枚合わせて、平たい形の巣をつくっているのもいるとか。エグリトビケラは両方の性格をあわせもっているように見えますね。
これらの虫を調べると水質がわかるので、環境調べに使われることもあります。
人とはかかわりなくひっそりと暮らしているように見えるのですが、実は自然を語ってくれているわけです。
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昨年の4月初旬、この場所は雪に埋もれていました。
セッケイカワゲラ 小さな虫 |
スノーシューをはい(初めてはきました)、楽しいけれどクタクタになりながら登ってきました。雪の上には何やら小さな昆虫が。セッケイカワゲラです。
ところが今年は春が早く温かく、すでにカタクリがつぼみをつけていました。
我が家からここまでくると、季節をさかのぼっているようでした。標高の低いところから高いところへと植生が変わるのを、植物の垂直分布といいますが、季節の変化も味わえるようでした。
1週間前の姿になりますが、その変化を、ちょっとばかり紹介します。
今年の4月7日がほとんど。6日もいくつか。
今年は春がとても早い。我が家で、学校の入学式の日にソメイヨシノが見事なことも多かったのに、今年はすでに散っていました。
今年は春がとても早い。我が家で、学校の入学式の日にソメイヨシノが見事なことも多かったのに、今年はすでに散っていました。
標高60m 我が家付近 枝垂れと八重桜が満開 |
標高115m ハナモモが見事。立派なカメラを抱えた人が やってきて、光と形のアングルを、工夫している様子でした |
標高430m 山には残雪 ソメイヨシノが咲いています |
標高510m コブシと桜が咲いています サクラは何桜?立派な木でした |
標高640m 里山の雰囲気いっぱい サクラと梅が一緒に咲いていました |
標高820m 家の周りに水仙がいっぱい 周囲は春浅い雰囲気 |
標高1050m 木のまわりから雪が溶けていきます |
標高1050m 雪が解けたとたん、ひだまりでは カタクリのつぼみ |
春は麓からやって来て、山を登っていきます、 春を存分に味わいました。
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