<4>岩石についてのいろいろ
② 岩石の中の白い脈って何?
野外に出ると、岩石中に白い筋がたくさん見えます。
この筋は何からできている?? いつどうやってできた??
学問的に調べているときには、特別の場合以外は、こんな脈のことははほとんど注目されず、話にもでてきません。ですが、私たちが石をながめるときには、よく目につくものです。
というわけで、取り上げてみよう思ったのですが、正しく判定できているのかどうか・・・
白い脈をつくるものの候補は 石英・方解石・沸石 。
(あとから気づいたのですが、石膏などもあるのでは・・・他にあったら、教えてください)
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学問的に調べているときには、特別の場合以外は、こんな脈のことははほとんど注目されず、話にもでてきません。ですが、私たちが石をながめるときには、よく目につくものです。
というわけで、取り上げてみよう思ったのですが、正しく判定できているのかどうか・・・
白い脈をつくるものの候補は 石英・方解石・沸石 。
(あとから気づいたのですが、石膏などもあるのでは・・・他にあったら、教えてください)
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下の白い脈はどんな成分からできているでしょうか。
青岩公園の青岩に入った脈 |
宮室の砂岩泥岩互層に入った脈 |
見ただけでは、なかなか区別がつきませんが・・・どちらも方解石脈。青岩には石英も少しあるかもしれません。どちらも見学場所として有名な所ですので、もし行かれたら、ちょっと思い出してみませんか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・見分け方をあげてみます・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
石英脈
石英( クオーツ)
ナイフやハンマー、クギで傷がつかない。硬い。塩酸で溶けない。
石英の化学成分は二酸化ケイ素(SiO2)で、ガラスにたくさん含まれている成分です。実験室の試験管やビーカーはガラスですから、石英も熱や薬品にも強く、変化しにくいはず。それが脈になって隙間に入り込むのは、いったいどんな状況だったのかな・・と、ちょっと考えてしまいます。地下での熱水循環が関わる・・・?いったい、どんなとき石英脈はできるのでしょうか。
荒船風穴近く 熱水変質を受けた 本宿層中に見られたオパールの小片 |
石英そのものは、ちょっと不純物がはいると色がついたりすることもあります。
石英の透明できれいな結晶は水晶。玉髄(カルセドニー)は石英の微小な結晶のあつまりで、玉髄が縞模様になっているのがメノウ。非晶質で水を含んでいるのがオパールで・・・。宝石の一種のジャスパー(碧玉)は微細な石英の集まりで玉髄やメノウと同じですが、より多くの不純物を含んでいて様々な色合いになっている・・・・顔つきによって実に様々な名前で呼ばれています。
川原の石から いくつか写真をあげてみます
右の石は、変成岩という感じ。白い脈も、層状に何層も入っています。岩石ができたときにつくられてものでしょうか・・・・
チャートには白い脈がしばしば見えます。これは石英脈でした。左も下もチャートです。
左の写真の石、少し石灰岩質の石で、脈は方解石脈、と思ったら、違いました。
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方解石( カルサイト)
ナイフやハンマーで簡単に傷がつく。塩酸で泡を出して溶ける。たくさん見られる。
塩酸をかけると溶けるので区別できますが、普通の家に塩酸はないなあ・・・。スーパーに売っているトイレ掃除用のサンポール(商品名)には塩酸が入っているので、すこし薄めてかけると、ちゃんと泡が出ます。
川原の石の写真をいくつかのせますいろいろな石に脈が入っています。
泥質の石、緑色岩、火山岩 ・・・
塩酸をかけて少し泡が出るかどうかで判別できるといえば、簡単な話に感じられます。実際にやってみると、迷うこともあり。
少し泡が出てもすぐに出なくなる場合もあったり、石英脈と泡の出る脈が混じっていたり。クギでひっかいてみたり、あれこれやってみる必要もありそうです。
緑色岩や泥質岩に入った脈
<補足:方解石について>
石灰石は主に方解石からできています。
化学成分:炭酸カルシウム(CaCO3 )。炭酸カルシウムという物質の結晶が方解石とよばれています。
化学成分:炭酸カルシウム(CaCO3 )。炭酸カルシウムという物質の結晶が方解石とよばれています。
CaCO3 を含むもの: 卵の殻・貝殻・サンゴ・チョークなど
貝殻などをつくる生物のCaCO3には、結晶の形が少し違ったアラレ石(アラゴナイト)という鉱物もあります。とはいえ、アラレ石は方解石に変わっていきます。
貝殻などをつくる生物のCaCO3には、結晶の形が少し違ったアラレ石(アラゴナイト)という鉱物もあります。とはいえ、アラレ石は方解石に変わっていきます。
なんだか複雑ですね。こういったことを緻密に調べた人たちがいたわけです。
*砂岩には石英脈が発達する特徴があるそうです。一方、泥質岩や緑色岩には方解石脈がよく見られるようです。(実務者のための岩石肉眼鑑定法 より)
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沸石(ふっせき)(ゼオライト) 沸石にはいろいろな種類があります
ナイフやハンマーで簡単に傷がつく。塩酸に反応しない。
100℃程度の低温の熱水から晶出したりします。その他いろいろな所にでてきます。
100℃程度の低温の熱水から晶出したりします。その他いろいろな所にでてきます。
種類がたくさんあって、日本で41種、世界で85種あるそうです。
SiO2にアルミニウム・水その他が含まれた鉱物で 水をたくさん含んでいるといいます。(鉱物が水を含むというのは、ちょっと不思議な感じがすると思いますが。)
SiO2にアルミニウム・水その他が含まれた鉱物で 水をたくさん含んでいるといいます。(鉱物が水を含むというのは、ちょっと不思議な感じがすると思いますが。)
加熱すると沸騰するように見えるからこんな名前になったとか。
ものをよく吸着するので、放射能を取り除くのに利用する話もありました・・・
産業用に様々に利用され、同じよう
な
機能を持つ人工ゼオライトもあるとか。土壌改良から猫トイレまで、案外と身近に使われているかもしれません。
産業用に様々に利用され、同じよう
な
荒船風穴近く本宿層岩石中にみられた沸石 岩石を割ったので、沸石が表面に見えている ルーペで見ると細かな針状の結晶がたくさん見える |
よく見ると、たまには黄緑色や茶色がかった脈もあります。
どれも鉱物が脈になって入ったものです。いったいどんな鉱物なのでしょうか。
黄緑色の脈・・緑れん石・・・・緑泥石もあるかなあ・・
変成岩によく含まれる鉱物です。
茶色の筋
多分、鉄の酸化物が割れ目やすき間にしみこんでできたもの。
多分、鉄の酸化物が割れ目やすき間にしみこんでできたもの。
<脈はどうやってできる?>
ちゃんとしたことを知りません。どなたかメカニズム教えて下さい・・。
見た目から、後からできた割れ目をうめることが多いのだろうと想像されます。
見た目から、後からできた割れ目をうめることが多いのだろうと想像されます。
でも石英が隙間を埋めるというのは、どうやって?地下での熱水の循環がかかわっている・・??
でも、化石がオパールになっていることもあるというので、案外簡単に液体状になるものなのか・・・結晶片岩などでは変成作用がかかわるわけで、また違った仕組み・・?岩石が固まるとき分離してできてきたりすることもあるかもしれないし・・・というわけで、まるっきりわかりません。
でも、化石がオパールになっていることもあるというので、案外簡単に液体状になるものなのか・・・結晶片岩などでは変成作用がかかわるわけで、また違った仕組み・・?岩石が固まるとき分離してできてきたりすることもあるかもしれないし・・・というわけで、まるっきりわかりません。
方解石なら、それほど高温でなくてもできそうなので、けっこう簡単にできるのかも。
勝手なことを書いていてみました。
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下仁田の子供たちと近所の山に登り、植物のことをすこし勉強し、葉っぱで遊びました。10月末のことでした。
イチョウでつくったネズミが人気で、「もうちょっと時間がほしかった」の声も。小さな子供でも作れます。もうイチョウの葉はみんな落ちて、色もくすんでしまいましたが、「そうだ、みんなが喜んだのだから、紹介しておこう」と、いまごろ思いついて、ここにのせています。
鮮やかな黄色の葉だったら、もっとかわいい。 作り方
右の写真の植物は何でしょう ・・・葉っぱだけじゃわからない・・
そうですね。
お墓に植えてあって縁起でもない、なんて言わないでください。昔はよく植えたのです。
田の畦でもよく見かけます。公園でも。
古くから人とつながりの深い植物
お彼岸に真っ赤な花を咲かせる・・・・そう、ヒガンバナです
花のあと葉っぱが出てくるのですけど、普通、気がつかないですよね。春には枯れてしまいます。花の頃には葉はなし。しかも、花は咲くけど実はならない。かなりの変わり者。
「葉見ず花見ず」の言葉もあり。
夏に競争するのをやめて、土の中で過ごし、競争相手のいない寒い今頃、葉を出して光合成をして栄養をつくることを選んだというわけ。
地下の鱗茎には毒があるけど、飢饉の時はこれをさらして毒をぬいて食べたといいます。人の手で植えられて広がった植物です。
もともとは中国原産のようで、中国ではちゃんと種をつけるとか。
日本のは染色体の数が普通の1.5倍、同じ形の染色体が3個づつ(普通は2個)ある3倍体で、これには種ができません。
というわけで、冬のヒガンバナの姿を探してみませんか。
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贈り物の季節
おつきあいの贈答には 少々嫌気を感じていたものです
でも、絵手紙のような、こんな純粋な気持ちが
贈り物には込められる と
原点にかえった気分です
年末年始と、身近な人とのつながりを感じることの多い時かと思います。贈り物にも 心を込めて
絵手紙:小林生子さん
<季節のたより>
かなり時期はずれになってしまいましたが・・・
下仁田の子供たちと近所の山に登り、植物のことをすこし勉強し、葉っぱで遊びました。10月末のことでした。
イチョウでつくったネズミが人気で、「もうちょっと時間がほしかった」の声も。小さな子供でも作れます。もうイチョウの葉はみんな落ちて、色もくすんでしまいましたが、「そうだ、みんなが喜んだのだから、紹介しておこう」と、いまごろ思いついて、ここにのせています。
鮮やかな黄色の葉だったら、もっとかわいい。 作り方
葉に切れ目を入れ、小さな穴をあけて葉の軸を差し込みます
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そうですね。
お墓に植えてあって縁起でもない、なんて言わないでください。昔はよく植えたのです。
田の畦でもよく見かけます。公園でも。
古くから人とつながりの深い植物
お彼岸に真っ赤な花を咲かせる・・・・そう、ヒガンバナです
花のあと葉っぱが出てくるのですけど、普通、気がつかないですよね。春には枯れてしまいます。花の頃には葉はなし。しかも、花は咲くけど実はならない。かなりの変わり者。
「葉見ず花見ず」の言葉もあり。
夏に競争するのをやめて、土の中で過ごし、競争相手のいない寒い今頃、葉を出して光合成をして栄養をつくることを選んだというわけ。
地下の鱗茎には毒があるけど、飢饉の時はこれをさらして毒をぬいて食べたといいます。人の手で植えられて広がった植物です。
もともとは中国原産のようで、中国ではちゃんと種をつけるとか。
日本のは染色体の数が普通の1.5倍、同じ形の染色体が3個づつ(普通は2個)ある3倍体で、これには種ができません。
というわけで、冬のヒガンバナの姿を探してみませんか。
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贈り物の季節
おつきあいの贈答には 少々嫌気を感じていたものです
でも、絵手紙のような、こんな純粋な気持ちが
贈り物には込められる と
原点にかえった気分です
年末年始と、身近な人とのつながりを感じることの多い時かと思います。贈り物にも 心を込めて
絵手紙:小林生子さん
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