2014年7月6日日曜日

下仁田の鉱山 その6   石材・骨材

下仁田の鉱山 その6  石材・骨材


下仁田付近では、たくさんの石垣が見られます。
下仁田自然史館への道のわき  
こんな石垣がたくさんあります
山沿いだからね・・と言ってしまえば、それまでなのですが・・・隣の村、南牧村はほとんど平地がなく、斜面に石垣を組んでの生活が見られます。この石垣を組んでの村の様子を目にして、すごいな~と、写真をネット公開しているページも、けっこう見かけます。

考えてみれば、石はまず、そのまま石として、石垣を組んだりして使ったわけです。
そんな「石材」を採取した場所も、下仁田にはもちろんあります。

 
椚石(くぬぎいし)


南牧村の椚(くぬぎ)という集落の近くに、
椚石の採石場があります。
 江戸・明治・大正の時代には、この石が墓石に使用されたそうです。そうか、古いお墓を訪ねると、出会える石なのかな。

コンニャク製造でコンニャクを粉にするとき、この石でつくった石臼を使ったそうで、そんな石臼も展示されています。写真のものはふるさとセンターの外に展示されているもので、使用していない新しいものかな?
椚石採石場
ずいぶん以前に椚石を採掘している場所に行ったことがあるのですが・・・記憶もさだかでない・・・
石は白っぽく見えますが、石の名前は安山岩。灰色といわれる安山岩が変質をうけて白っぽく、軟らかく、加工しやすい岩石になったものだそうです。 
今でも採掘されているのかな?

昨年9月にこの採石場を訪ねた記録が、自然学校運営委員本多さんのブログに載っていました。   http://geogunma.blogspot.jp/2013/09/blog-post_8.html

椚石産地には青木石材店という石屋さんがあり、HPをみると、5代150年にわたって石を切り出していると・・、この石を使用している建物や場所があげられていました。
   富岡製糸場の基礎石、財務省(当時は大蔵相)・日本銀行の建物
エッと思ってしまうような、そうそうたる名前が出てきます。最近でも、大田金山城の復元工事、甘楽町の楽山園・・・・もしかして、けっこう見ている石なのかも・・・

捕獲岩・まったく違った石が取り込まれている
本多さんたち、この石の利用や製品を見るのが主な目的ではなく、この石の中に時々見られる捕獲岩を見にいったのだそうです。

捕獲岩って何?と、当然聞かれますよね。

マグマが地下から登ってくるとき、地下の石をまきこんでくることがあります。まわりの岩石とはちょっと違って見える部分です。
この石に着目すると、
地下にどんな岩石があるか、その情報を伝えてくれる、
「地下からの手紙」になります。

そんな石のかけらのはいったものが、自然史館に展示されています。
まるでコンクリートに石のかけらを放り込んで固めたみたい。でも、まわりは安山岩の変質した椚石です。
 捕獲岩には溶けかかったものもありますが、これはずいぶんシャープな感じの岩のかけらです。えーと、この石は・・・何かな?     
    手紙も、読み取る能力がないと、役に立たないのですね・・・残念!


大桁山(おおげたやま)砕石

下仁田町の北側に、大きくどっしりおだやかに控えている大桁山。ポコポコ、ギザギザと小さな山々がたくさんある下仁田の山々のなかでは、異なった雰囲気、でもごく普通の雰囲気の山です。

ここを登ると、途中に岩石を取った跡があります。現在は入り口に鍵がかけられていますが、かつてはここで盛んに岩を砕き、骨材として送り出して販売していたときがあります。日本中で道路工事などが盛んに行われたとき、高度成長の時代、コンクリート構造物をつくるときに大量に必要だった骨材を供給していたといいます。
高速道路建設の時など、きっと大活躍したのだろうなあ・・・高度成長時代の「鉱山」跡,、なのかも。



入り口の鍵を開けてもらって、中に入ったことがあります。
柱状節理いっぱいの安山岩の岩肌が、広く露出していました。

この安山岩の中には白い沸石の結晶がたくさんみられます。下仁田自然史館のものをみてください。私も採取しましたが、もうちょっと小さかった・・。
たくさんみつかるので、みんな、つい夢中になりました。




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田んぼに水が入ると見られるもの・・・・・・・

          ご存知でしたか?田んぼの中の小さな生き物たちの世界を


田植えの頃の田んぼを見ると、何だか表面が緑じゃありませんか?

これをすくって顕微鏡で見ると・・・中学生の理科の教科書を開くと出てくるような生き物が視野いっぱいに見えてくることがあります。
たくさんのミドリムシがウジャウジャとうねって泳いでいたり・・・・雨の降るようなお天気の悪い日に採集しようと思って行ったら、見あたらなかったことがありました。明るくなると表面に浮いて来るのか?ミドリムシは光合成をする生き物ですから、光を求めて浮き上がって来たのかも? 

もうしばらくすると、ミジンコなどが大発生します。さらに・・・これ以後は、もう一度田んぼに行って、見てきてからの話にしましょう。

下仁田自然学校には、古いものではありますが、生物顕微鏡もたくさんあります。今ごろのシーズン、これで見ると、田んぼでは、飽きることのないほど、いろいろな生き物が見えてきます。
下仁田には田んぼはあまりありませんが、あちこちの水の中にも、多くの生き物がいるものです。





中学生の理科の資料集'(新学社)の写真を少し載せさせていただきます。(あまりキレイでなくて、すみません)

私はこれらすべてを田んぼの水の中で見ていますし、もっとたくさんの種類の生き物もみつかります。
金魚の水槽にも、たくさんみつかるものです。

何だか得体の知れないものとして眺めたことだろうと思いますが、じつは教科書に載っているようなものは、ほとんどが身近な場所にいるものたちばかりです。

最近、ミドリムシを食用(?)に販売している宣伝をみて、びっくり。


オキナグサが芽を出しました

オキナグサ?? 昔はたくさんあったようですが、今は絶滅危惧種。
   5月に下仁田の公園で花が咲いて、種子もできていました。 
      以前に紹介  http://geoharumi.blogspot.jp/2014/05/blog-post_18.html 


種子は長い毛をまとってふわふわと風に揺れ、飛んでいく・・・
そんな種を少しばかり封筒に入れて持ち帰りました。

以前にも、富岡の公園に植えられたオキナグサの種子を持ち帰り、その年の秋だったか、次の年の春だったかにまいたことがあります。何も出てきませんでした・・・・・・「そうか、難しいんだな」・・・

発芽したオキナグサ







この植物、「種は採取したらすぐ蒔く」のだそうです・・・・ちょっとびっくり。

よく日の当たる草原に生える植物なので、はて、今の我が家の庭の、どこなら生き残って育ってくれるだろうか・・・きっと花が咲くまでには2年以上かかるでしょうし、その間草に埋もれずに過ごせる場所はどこかなあ・・

1 件のコメント:

  1. 読ませていただきました。
    私のブログを紹介していただき、たいへんありがとうございます。
    これからもよろしくお願いします。

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