下仁田自然史館にある鉱物 誕生石を集めてみました。
宝石類のことはほとんど知りませんが、
せっかくなので紹介してみます。図鑑首っ引きで調べてみて、ちょっと、期末試験前日の
つめこみ勉強のようで、間違いがあったら・・・などと気にしながら書いているところです。
誕生石は宝石商の戦略が関わって決められたものでしょうし、、国によっても違いがあります。 いくつかあるものをみて、関係する鉱物を集めてみることにしました。
ここではカットしたり磨いたりしていない姿でお見せすることになります。帰りぎわにあわてて
撮った写真で、技術のない以上に、なおさらきれいでないのは、お詫びです。
とはいえ、宝石用のカットを施したら宝石になるような品質のものはあまりないとは思いますが・・・・
1月 ガーネット (ザクロ石)
ガーネットにも数種類あり、いちばん奥のものが,
しばしば宝石に使われる種類でした。鉄ばんザクロ石・・・・紙やすりによく使われたものでもありますが・・・ どれも宝石になるような美しい色はしていませんけど・・・鉱物学的にはガーネットです。形はけっこうきれいだったりしています。
2月 アメシスト →
(紫水晶)
わずかな鉄が不純物ではいって紫色の水晶となるそうです
3月 アクアマリン ブラッドストーン ↓
透明なのが緑柱石(ベリル・宝石では水色がかったものをアクアマリンとよびます)。地下の浅いところで できます。
ブラッドストーン(血石)は碧玉といわれるものの一種。
石英に不純物がたくさん混じったもので、写真の下のものです。
よくわからない写真で、ごめんなさい。
4月 ダイヤモンド
サンプルはありません。私、4月生まれですが、あまり縁はないですね。ダイヤモンドを身につけて出かけるようなところもないなあ。
5月 エメラルド ヒスイ(ジェイド)
緑柱石(ベリルの緑色のものがエメラルド)
→
3月のアクアマリンとどこが違うのといわれそう。
地下深く、高圧の所でできるのがエメラルドで 緑はクロムやバナジウムを含むため。アクアマリンと色が違い、価格も違います・・・持っている人に失礼かな。でも、エメラルドは地下深くから地上まで上がってきたのですから、それだけ希少価値があるわけ。
日本では誕生石にヒスイを入れています。うっかり写真に写っていなかった・・・ヒスイ輝石という鉱物で、糸魚川でとれます。世界でも、ミャンマー・メキシコ程度でしかとれないとか・・知らなかったなあ・・でも、違ったことを書いてある本もあったので、どうなのかな?
中国で珍重されるヒスイは角閃石の仲間の緑閃石で軟玉とよばれるものとか。ヒスイ輝石は輝石の仲間で硬玉とよばれます。ヒスイといっても、いろいろありそうです。
← 6月 普通は真珠(パール)ですが
ここでは鉱物ということで、月長石をあげます。アレキサンドライトというのをリストにあげたものもありました。
写真上が月長石(ムーンストーン)。名前のように長石の仲間です。なんともステキな名前です。
月長石を含んだ石材を見かけることがあります。花崗岩を黒くしたような感じで、含まれる鉱物が月の光のような輝きで(?)きらめきます。きっとご覧になったこと、ありますよ。
アレキサンドライトというのは金緑石(クリソベリル)という鉱物の変種で、光によって色が変わるものだそうです。展示のものはもちろん、そんなめずらしく高価なものではなく、「金緑石」ですが、ちょっと参考にごらんになっていただけましたら・・透明で美しものは宝石になるそうです・・ここのは宝石には無理かとは思いますが・・・
7月 ルビー
コランダムという鉱物の赤がルビー、その他の色が
サファイアになります。赤とはいっても、透明で美しいものでなければ宝石にはなりませんけれど・・・でも、何だかきっちり整った形をしていて、結晶なんだなあ、という感じがします。
→
縞8月 ペリドット(かんらん石)
サードニックス(紅縞メノウ)↓
主要造岩鉱物の仲間、マグマが冷えてできる岩石にたくさん含まれる鉱物ペリドット(かんらん石)。でも、宝石になるようなのはめったにみつかりませんが。 澄んだ薄緑色がステキです。
メノウも何となく身近な石ですね。左写真の上です。
薄い板に切って、縞模様が見えるようにして、安価に販売されていますが、最近は簡単に色をつけることができるとかで、さまざまなきれいな色は、もしかしたら、もともとの色ではないかもしれません。
9月 サファイア
コランダムの赤以外をサファイアとよぶそうです、でも、宝石として思い浮かぶのは美しい青。青っぽいコランダムを集めてみました。透明でないので、宝石には無理かな。↓
コランダムはダイヤモンドに次いで硬い鉱物です。工業的にも重要で、エレクトロニクス分野はじめ、さまざまなものに使われています。そんなにたくさん、どこでとれるの?といわれそうですが、人工的に結晶を作って利用しています。
10月 オパール、 トルマリン(電気石)
←
虹色に光るオパールの色は何ともいえない美しさがあります。日本人にとても人気があるようです。
ですが、虹色の見えないオパールが沢山あります。世界遺産になった荒船風穴の周辺の調査に行ったとき、小さなオパールの粒の沢山見られるところがありました。きっと熱水が入り込んで、そのときの作用でできたのでしょう。
左の写真にも、虹色の見えるのと、そうでない、ただの白く見えるのをのせました。
オパールは石英の成分に水が加わったものです。原子の並び方が結晶のようにきちんとしていなくて、結晶構造になっていない・・非晶質といいます。こう言うと難しいですが、ガラスも同じです。
トルマリンは電気石という鉱物ですが・・鉄電気石とかいろいろあって、宝石にはリシア電気石が
使われるなど、さまざま書いてあるのですが・・・黒い鉄電気石でもかまわずに、誕生石コーナーに展示しようかな・・サンプルは沢山あるのですが、写真を撮ってきませんでした。
「マイナスイオンが健康に・・」などなど、お遊び的な癒やし効果・ヒーリング効果がたくさん書かれてありました。遊びではいいですが、妙な話にだまされて、お金を無駄に使わないようにしましょうね。そうなると、エセ科学になってしまいますので。
11月 トパーズ(黄玉) 黄水晶(シトリン)
写真下がトパーズ、上が黄水晶。
12月はトルコ石とジルコン
ジルコンの結晶はあったのですが、
写真を撮り忘れました。宝石向けの顔つきではありませんが、ちゃんとした結晶の形をしています。
宝石の話は、さまざまな名前がついていたり、最近のパワーストーンブームで、あれこれ健康やら幸運やらの話がついて回ったりで、頭が混乱してきそう・・・もう一度整理しないと、間違いがたくさん入り込みそうです。
今回はなにやらゴタゴタとしてしまいましたが、下仁田ばかりでなく、各地の博物館を訪ねた時など、「人はあれこれいろいろなものを観察しては利用したのだなあ」とか、「きれいなものには夢中になるのだなあ」とか、ちょっと思い浮かべていただけたら・・・感想を持ってみると、並べられたものが、ただならんでいるだけでなく、生き生きと語りかけてくるものです。
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化石の学習 これも自然史館関連の紹介
下仁田では自然史館を会場に、実物を使った実習・・・・というと言葉が硬いですが、実物を手にとってワイワイと楽しむことが行われています。対象が大人だったり、子どもだったり、その他いろいろですが。
町の公民館主催で化石採集会・・・・でも、その日は雨。
解説担当だった下仁田自然学校校長の真野さんは、急きょ、化石を使った学習に切り替えです。ご自身の手持ちの化石をたっぷり準備して、子どもたちは手にとって化石と対面。
当日の様子は下仁田自然学校運営委員本多さんのブログに掲載されています。 http://geogunma.blogspot.jp/2014/07/2014719.html
下の写真もそのときの化石です。
「砂浜の貝じゃないの?」といわれそう。ですが、千葉の方にいくと、こんな貝殻が、地層の中にびっしりと層になって入っているところがあって、その昔は、この化石を砕いて飼っているニワトリに与えたという話があるほど(ニワトリは卵の殻をつくるために、卵や貝の殻が必要なのです)。これでも、なんと12万年とか昔に生きていた貝なのです。(今でも同じ種類の貝が海にいます。なおさら、海岸で拾った貝に見えるわけです。絶滅したのも数種類ありますが)。
日本列島にまだ人の姿なんてない頃の話です。ですから、ぎっしり集まった貝殻とはいっても、人が食べて捨てたものではありません。
写真 本多優二さん
上の写真は、ちいさな化石をていねいに拾い出して並べた様子です。メンバーは小学生。
数人ずつで化石の入った袋を手にし、その中から貝を拾い出すのですが、このグループがもらった袋は、砕けた貝が多く、よーく見ないと完全な形の貝はみつからない・・・ほとんどのグループは大きな化石が入っていたのに・・・拾えるのはピンセットでつまみたくなるようなちいさなものだけ・・・・・
でも、嫌がることもなく、コツコツていねいに探してひろい、きちんと並べていました。えらいね。
なお、貝に小さな丸い穴のあいているのがあるの、おわかりでしょうか。これ、ツメタガイという巻き貝が穴をあけ、中身を溶かして食べてしまった跡です。
貝が貝を食べる・・・・・・海に行ったとき気づいたら、思い出して見ませんか。
私も、こんな地層をせっせと崩して、「貝殻」を、いえ「化石」を拾ったことがあります。今では保護されている場所も多いと思います。何しろ、たくさんの人が車で乗り付けて大きなスコップでがさがさ崩したら、あっという間に化石はなくなってしまうでしょうから。
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