2019年3月13日水曜日

野山で見つけたフィールドサイン

姿は見えないけれど、でもいろいろ見えてきますよ~

春なので、野山に出かけることも増えますね。
先日、山の斜面を登っていた時の光景をいくつか紹介。
みなさんもどこかで見かけるかも。 先日歩いた下仁田町の町はずれでの写真です。

かわいい物から・・・誰かがクルミを食べました  左がアカネズミ 右がリス。

誰かが食べたクルミ
食べたのは誰?
器用に食べますね。
左はまとまって見つかったので、アカネズミの食卓あと?
冬に蓄えたものを、トンネルの外へ捨てたあとかも。経験を積んだアカネズミほど、あける穴は小さいとか。これはまだ若いネズミかな。(写真にはちょっとリスのも混じっています)
リスもまとめて食べては捨て食べては捨てて・・お気に入りの食卓テーブルだったかもしれません。

こちらの落し物は・・・フン・・・きっと鹿かカモシカ
よく見かける落とし物
誰のフン?
シカは歩きながらフンをするから・・まとまっているのはカモシカ、などと単純に思ってはいけない。
調査で間違わないようにと識別キットが開発され、販売されていたりするのですから。開発は森林総合研究所といいますから、国の機関ですよね。フンの表面に付着するDNAを使うのだそうですから、本格的。
よく観察する方なら、ほぼ間違わずに識別できるのでしょうが・・・・1か所に300粒以上ならカモシカとか、細長くて黒いピーナッツのようなのがカモシカとか、いろいろ書いてありますが。  ちなみに、これは鹿でしょうね・・・下仁田に、カモシカ、いるのかなあ…いるとも聞きましたが。シカは山ほどいて、困っているようです。

木の根元に石が・・
どうしてここにある?
木の幹、みんな片側が
変形している・・
木の幹ですが、何本もはえる木の幹の、斜面の上方向がみんな、なんだか変。左の写真です。
 右の写真の木、根本付近に挟まっているのは・・・石です。それも尖っている・・・
上から落ちてきた転石です。
当たったら、危ない!!
左の木も、石が当たって、幹に傷がついたのでは・・・幹の根元に白い石がころがっている・・・
他の場所では、幹に尖った石のかけらが、弓矢の先のように食い込んでいるのを見たこともあります。 皆さん、自然の中に行くときは、こんなこともあるのを知って下さいね。気をつけましょう。

黒いモジャモジャは何?
モジャモジャの巣のような塊、これは巣ではなくて、クマだな。
熊が枝をバシバシ折って食べ(クリやらドングリやらいろいろ)折った枝をおしりに敷いていていくので、こうしたものができます。
そうか、熊がいるのだ、とわかりますね。


幹をひっかいたのは誰?
右写真のような、木の幹の傷や樹皮のはがれたもの、結構見かけるのでは。鹿の角研ぎのあとでしょうか。
鹿が木の幹の皮をはいで食べたものも見かけることがあります。これには木の好き嫌いがあるようですが。

熊が皮をはぐこともあったり、ムササビが巣作りで木の皮をはいだり、そういえばリスの巣は、丸く結構大きくて、びっくりでした。樹皮がたくさん使われています。私は落ちているのを見かけたことが何度かありますから、出会うこともあるかもしれません。
こちらは幹をはいでいる

どの跡がどの動物の仕業か・・・残念ながら、あまり詳しく知りません。

 下は、大蛇のようなフジのツル。林業ではフジなどのツルは木をダメにするのでナタで切るのですが、今では手入れをする人もいなくなって・・・5月にフジがきれいに咲き誇る森は、本当は、ありがたくない光景だったはずなのです。
大蛇??
クルクル絡みついている?
2本のロープがよれている?

 他にも、黄緑色のウスタビガのまゆがぶら下がっていたり、いろいろあったのですが、写真撮っていなかった。
植物も、小さな昆虫も、ちょっと目を凝らすと、あれこれ見つかるものです。
これからは花も咲きます。虫も、小鳥も、タモリさんではないけれど、ちょっとした坂や石だって、何か語りかけてくれます。
  野外に出たら、「何かないかな」とちょっと目を向けてみませんか。
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3月も半ば 
 足元を見れば、地面にはスイセンなどがいきいきと芽を伸ばしています。咲きだしたものもあります。
 11日は東日本大震災の日として忘れられない日になりました。地震原ばかりでなく、原発事故の日として。このところ関東では暖かい日も多いのですが、あの日、東北は雪のある寒い日だったと記憶しています。

 3月のこのころ、高崎市役所前の城址公園では毎年、脱原発集会が開かれています。
遅くなりましたが、紹介を。
元南相馬市市長 桜井勝延さん
遅れて到着。すると、きっぱりとした語り口の声が聞こえてきました。マイクに向かっている方は 
    元南相馬市長 桜井勝延さん

 南相馬市・・・原発の爆発で避難を強いられた町。(相馬野馬追という馬の走る行事がしばしばテレビで放送されるので、記憶にあるかもしれません)
 お話の内容の前にまず、その声の気迫に圧倒される思いでした。
 最後に述べられていましたが、こうしてどこかで発言したときなど、必ずどこのだれかわからない人たちから、脅しがあるとのことです。嫌がらせが、いつものことのようです。
  命がけでこうして皆の前に立ち、訴えているのだと、ひしひしと伝わってきます。
 脱原発を目指す首長会議を結成して活動すると、賛同する首長たちは徹底的に排除され、選挙で落とされてきました。
 自分の利益のためでなくこうして活動される姿には、人のすばらしさを教えてもらいます。
原発事故損害賠償群馬訴訟弁護団長

原発事故被害者が起こしている裁判の弁護士さんも登場。
各地で起こされているこの裁判の最初の判決が前橋地裁、勝訴でした。その後も各地で勝訴が続いていたと思います。

こうしてがんばっている方々がいるのだ、と。
原発避難者 丹治さん
少しでも応援しなければ、
そんなことを思って、参加しているわけです。
忘れることは、また同じ失敗を繰り返すことにつながるのだから。

福島原発事故のあと、野菜の有機栽培(無農薬?)に熱心に取り組んでいた父親が自死し(たしか、壁に言葉を書き残していたのでは)、訴える息子の顔写真の載った新聞記事が、どこかにとってあるはず・・・大きくもないぼんやりとした新聞の写真でも、その怒りの気迫が表情に現れ、一瞬捨てられなかった・・・
 原子力は、眠っていた怪物を地下から引きずり出し、手に負えなくなっている、そんな気がして仕方ありません。
ずいぶん前に作られたアニメ「風の谷のナウシカ」で、巨神兵という、巨大なお化けのような生き物?を、兵器として使おうとするが、自ら熱を発しながら溶けていってしまう場面があります。それを見ながら、原子力のようだなあ、といつも思っていたのですけれど、いかがでしょう。


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