2019年4月25日木曜日

アースデイin桐生 群馬大学が会場

新緑と春の花、楽しんでいますか

 4月は春爛漫。
今、どこのお宅のお庭も花いっぱい。
 なのに、なんだか忙しくて、ちょこっと出かけた里山の光景も、気分良く味わったけれど、報告もしていない。

 ところで、4月10日は何と雪が積もった!
 群馬の平野部、JR高崎線の新町駅の割と近く、すぐ隣は埼玉県という我が家の周辺でも雪が積もったのです。
  
本当に雪景色・・・その日の昼間の気温は1℃~2℃。
    それなのに、雪景色を写真に撮っていなかった。ボケている・・・
     それから2週間たった今日は、気温27℃!  ついていけない・・・
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21日はアースデイ。全国で地球環境を守ろうという催しが行われます。
群馬でも、桐生の群馬大学理工学部を会場に 「アースデイin桐生」を開催。
小さな子供連れの家族がたくさん来ていました。子供が喜びそうなブースがたくさんあり、一日楽しめるのです。参加者約5,000人。


八重桜の咲く中、テントでは地域の方々が手作りのものを売ったり、それぞれ趣向を凝らして参加。参加団体89。もう少し増えていたかもしれません。

 高校生も参加。会場づくりも手伝って、力仕事をしてくれていたようです。
桐生高校は「楽しい科学実験」、
樹徳高校理科部はスライムづくりと繭から生糸を
群馬は生糸の県、桐生は織物の町として栄え、群大理工学部はもともと染織学校としてスタートしたのだものね)
尾瀬高校は木片やらドングリやら持ち込んでネイチャークラフト
群大理工学部は、ブーメランをつくって飛ばしたり、折り紙体験、などいくつか

 他もちょっと書いてみれば・・
竹とんぼづくり、牛乳パックはがきづくり、昔遊び、その他手作りおもちゃ、自作電気自動車、手作り飛行機、動物とのふれあいでは、大きなヘビまでいたり。猛禽類数匹がいるコーナーでは一緒に写真を撮るコーナーも。
風呂敷でバッグやいろいろつくろうというコーナーやら、無添加食品販売、オーガニックコットン、桐生ですから繊維商品の販売、企業もNPOも参加。 

でも実は、私たちも展示に参加していて、横目でちらりとながめただけでしたが。


体育館の中は、こんな感じ。
何か作ったり、ちょっと実験的なことをしたり。
大きなヘビにも触れられたコーナーはこの一角。

下の写真のコーナーが私たち。
  テーマは
「こんな環境にも生きる・・コケの世界 & 大昔の環境を伝える 化石の世界」


ちょっと紹介すると

●水の中で育つコケがあるよ、という話と
●下仁田で見つけたちょっと珍しいコケ・チャツボミゴケについて

 お酢のような強い酸性の水に育つコケ、それも、鉱山の廃水が酸性で、そこには鉄分がたくさん沈着しているという話
 いかにも科学的な世界の話ですね。

 机の上に置いたのは、黄鉄鉱。キラキラして「これ、金だと思う人、手をあげて」なんていうと、子どもは結構手をあげます。残念でした、黄鉄鉱です。
5角12面体の結晶があるので、模型を見せて探させると,5角形をけっこう見つける。虫眼鏡なしで「あった!」。子供は目がいいですね。
 チャツボミゴケの塊の落下物は鉄分いっぱいで、カチカチに固まっていて、まるで石。その中には木の葉ばかりか、ガラス片、和紙まで見えて、いったいどうなってるんだと思わせられます。
 黄鉄鉱などが溶けて硫酸酸性の水ができる・・・溶ける??不思議ですね・・・
そして鉄分が沈殿していく。鉄の鉱床ができる??


次には
ぐんま西部の荒船山近くで
とても保存の良い昆虫の化石が見つかっていて、その紹介。

なにしろ、ユスリカ(蚊のような羽虫)の毛のような触角まで残っているのですから。

植物はたくさん見つかり、その実物も持ってきました。。
                       

化石って、なかなか見る機会がないわけで、のぞき込んでいました。


 こんなお勉強的な内容、あまり見に来ないかな、と思っていましたが、みなさん、たちよってくれました。
熱心に説明を聞く大人の方も、結構いました。
時折、パネルの裏のスペースで飛ばしているブーメラが飛んできました。

ところで、ここではお土産を用意しました。木の実のお土産。人寄せに効果的でした。
自分で袋に入れて、名前を書いて持ち帰る。子供は一生懸命名前を書きます。

メタセコイアの木
学校にありませんでしたか?
メタセコイア














①生きている化石メタセコイア、「見たことある」、という子供も結構いる。各地の学校に植えられましたからね。
最初、化石で名前が付けられました。つけたのは日本人。その後何と中国四川省で生きている木が見つかった!!
1946年の話。それで「生きている化石」。
 化石は高崎観音山の地層の中からも見つかります。
観音山の山頂の駐車場で実を拾っていたら、「なんですか?」と何度か聞かれた。一緒に拾い出す人も。そんな中の一人が「それ、今の天皇の結婚式の時、全国に配った」ですって。それで学校や公共施設によく見かけるわけなのか。知らなかった。
私も父が枝の挿し木をしていたのを覚えている。農林省関係に勤務していましたからね。

モミジバフウ



②モミジバフウ(化石は兜岩層から見つかるが、日本では絶滅。アメリカに生き残っていて、今では日本の公園・街路樹にたくさん植えられています。
ちょっとトゲトゲで、なんだかおもしろい。




ムクロジ

③ムクロジ 
 以前にも紹介しましたが、もう一度紹介。
皮を水に入れて振ると、泡立つ。せっけんに使った。ペットボトルに入れると、振るのが面白くて、子供が喜んでいた。羽子板の羽の球にも使う。こんな話、あまり知られていないようです。
 大人も結構持って行きました。

 カエデの木はカエデ科という分類でしたが、今はDNAをもとにムクロジ科になりました。
ムクロジって、知りませんよね。ムクロジがカエデ科になった方がいいのに・・と思ってしまうなあ。
数珠にも使って、だからでしょうか、お寺や神社に植えられています。上野の科学博物館日本館にはこれで作った数珠が展示されていました。

いろいろな機会に、科学の世界に、自然の世界に触れられたら、と思った日でした。





2019年4月10日水曜日

桜満開の時の里山

 入学式の日に桜満開    いいなあ∼ 

関東平野に住む者にとっては、桜と学校の入学の季節が重なります。
  小学校の入学式、今年は4月8日だったかな
 
 3月27日に桜開花(もちろんソメイヨシノです)。
 満開が4月8日。  寒い日が結構あったものね、桜も途中足踏みして、いたわけ。





月並みなアングルだけれど
  観音様と桜 です。

下の写真は、観音山から見下ろした高崎市街。
遠くに見えるのは赤城山 
           4月9日の光景です

この季節になると、桜の木って、こんなにあったのか…といつも思う。
やさしい桜色があそこにもここにも。  みんな桜が好きなんですね。





     
最近はハナモモもあちこちのお庭にあり、きれいです。


山ツツジもほころんで
  観音山はなだらかな丘陵
新芽は産毛に包まれたかのよう
今だけの輝きです
が連なります。点々と集落があったりして、道が入り込んでいます。
ですが、沢を見下ろすと、深くけずりこまれていたりします。
 そんな里山を歩くと、新緑が優しく美しく、木々や足元の草花は素朴で可憐な花をつけています。

 ここの丘陵は、昔、海岸に近い海の底に砂や礫・泥がたまり、その場所が隆起してできています。ですからこの丘陵からは、海の貝の化石も見つかります。化石採集をした人もいるかも。
 昔って・・・800万年とか900万年とかいうずいぶん昔、ここに人はいませんでした、というより、アフリカで人類が誕生したのが700万年前と聞いていますから、地球の歴史は時間の単位が人の生活と違いますね。
 陸に近いから、植物の化石も見つかります。木の実や幹など。亜炭(石炭というにはまだ不足だけれど、燃料にはなる)を掘っていたこともあります。高崎炭田という名前まであるくらい。富岡製糸場でもエネルギー源として使用したとか。

 とにかく、春の里山歩きは最高!! 写真でお分かりいただけるように、山すそはすぐ高崎市の市街地です。近所でもこんな里山の雰囲気の場所をさがしてみませんか。
 
よく見かける花
モミジイチゴ
これ、おいしい実がなる
ウグイスカグラ

 スミレなども様々な種類が咲き競います。出かけませんか。
 そういいながら、昨年も一昨年も、あまり行ってないなあ。
   あっという間に春は過ぎてしまいます。今年こそ・・・です。

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 こうした緩やかな丘陵の里山もありますが、坂道を車で登って行ったら、思いがけず集落に出会うこともあります。少し平坦な場所が広がり、そこに家があるのです。

 最近「ぽつんと一軒家」というテレビ番組があり、けっこう人気を得ています。衛星写真で人里離れた場にある家を見つけ、そこを訪ねるという企画です。そこに住む人の姿に、共感したりほろりとしたり。 

 見ていて、「この場所、きっと三波川帯の結晶片岩の地域で、その地質のおかげで山頂近くでもなだらかな平地があるのだろうな」と思う時がありました。藤岡付近の山とか、万場付近、あるいは四国のどこか・・・。水が手に入れば、住むことができるわけす。 
 日本の里山という番組もあって、これで見た集落も、周囲を見渡すと、目線より低い場所におだやかな山の連なりが見えました。結晶片岩の「片理」というはがれやすい方向が平らに続き、そのために山稜が尖らず、平らな山並みが続くのです。

 それにしても、この番組の企画を考えた人、なかなかですね。国内だから出かけるのにそれほどお金はかからないでしょう。有名タレントはあまり必要なくて、ディレクターが車を走らせて出かけるだけ。お金をかけず喜んでもらえるって、いいことですね。
 「うちにも来るかも」なんて冗談半分に思ったりする人もいるでしょうし、実際にそう言っていた人もいましたが、だからどうというほどのこともない感じでした。まだまだいろいろな人が見つかるのでは。こうした場所に住む人たちの生き方、考え方、幸せって何なのか・・とか、いろいろ頭をよぎったり・・コンビニがない所には住めない、と思っている若者はどんな感想を持つのかなどとも思ったり。ほんの少し前までの日本人の生活にだって思いを巡らせることもできるかも知れません。


 春には、そんな場所にはスイセンやハナモモなどの花々が咲き競っていることもあります。まるで桃源郷に行き当たったような気分になります。きっとお年寄りがすんでいて、手入れをしているのでしょう。
以前に行った日野地域の奈良山、今年は行ってみよう。