2020年6月28日日曜日

木の実・朽ち木からつくるもの

 
野外を歩いていると、木の実や朽木が転がっています。そんなものを拾ってきて、
こんな作品を仕上げた人がいます。 
      トチの実ですね         こちらはトチと栗。帽子はクヌギの実のお皿


クルミの実ですね 
 クルミの実ですね。右上は松ぼっくりの鶴と一緒
鶴の顔が写ってなかった


右はドイツトウヒの”松ぼっくり”とくるみで作成 
アイディアの勝負 



朽ち木からはこんなものができました    


倒れて朽ちかけている松の木の枝の部分を取ってきて、ワイヤーブラシでこするのだそうです。するとこんな味のある姿になったとのこと。 
 お土産で売っていた、年輪の浮き出した僧侶のこけしのようなものを見て、
ご自分で考えて工夫してみたとのことです。
前回紹介した、石灯篭をつくられた方です。

作品いろいろ


90歳をとっくに超える方ですが、何とも素晴らしいです。
やってみようかと思いながら、いまだに手も付けていない・・・
                           
 



月見草の咲くころ 
 
 知り合いのお宅にうかがったときのこと、
 玄関近くに月見草が咲いていました。

 
空き地などでよく見かける、花の小さい月見草といった感じの”アレチマツヨイグサ”とはちがって、花が大きくて、しっとりした感じがします。

「夕方、この花が開くとき、ぽんと音がすると、ここで子どもたちと何度も見たものですよ」   こう言ったのは、もう大きなお孫さんのいらっしゃる方です。この人のこと、みなさんきっと母親と思うでしょうが、父親です。

 私も、マツヨイイグサの花は目の前であっという間に開くんだよと聞いて、夕方机の上に置いていたことがありました。学習机の上だったと思うのですから、ずいぶん昔のことのはず。本当に、目の前で花がほどけるようにして開いていくのです。
 かなり前に亡くなった俵萌子さんという評論家、お父さんが「萌子、この月見草はね」と、子供と一緒に花を見たという話を聞いたことがあります。感性豊かなお父さんだったのですね 
 我が身を振り返れば、自分の子供とは、一緒に眺めたことなかったなあ・・・・
  今頃、後悔しています。
 種がぽろぽろこぼれてはえてきて、と、少々迷惑そう。小さな株を少しいただいてきました。
 皆さん、そこらにある雑草のアレチマツヨイグサでいいですから、花の咲く瞬間に立ち会ってみませんか。
                      

     

2020年6月21日日曜日

川で拾った石を使って

コロナウイルスと共存・・・ついうっかりと、お年寄とお話するのに、マスクをせずに話していたりして、「慣れと油断・・・」と反省でした。
冷静に考えれば、すでに日本でも1千人近くの方が亡くなっているのですから。世界の惨状は言うまでもなし。 
  今後の推移が気がかりです。
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石ころ…ただの石ころだけれど

  みていると、いろいろ心に浮かんできて、楽しんでいる人たちがいます。


 

 群馬の南牧村、南牧川沿いの道路わきの和菓子屋さんに立ち寄った時です。
ショーケースのわきに、小さな石灯篭。聞くと、ご主人が川で拾った石でご自分で作ったとのことです。

 
上記のお話の少し後のこと、和菓子屋さんにご一緒した方のお宅にうかがうと
たくさんのミニ石灯篭があるのです。


 
 和菓子屋さんで見たものを参考にして作られたとのこと。
 お宅は鏑川(西牧川)のすぐ近くにあります。石集めはお手の物というわけです。



90歳をとうに超えるお年とは思えない手早さ。形と安定性のバランスのをうまくとらないと完成しないとのお話。
「平らになるのはどんな石、丸くなるのはどんな石と、こうやって遊んでいると自然にわかってくるんだよ」と、いかにも元教育者らしいお話をされます。


いろいろな模様を飾って見たり、縦長の石にちょこんと丸い石を載せたものは、人の姿にも見えます。そういえば、笑い顔に見えたものもあったなあ・・・
 これから少しづつ いろいろな手作り作品の紹介をしようかと。

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 我が家の近くの利根川では、まだまだ河川工事が行われています。
前回紹介したのですが、順番がバラバラに見えたので、あらためて並べてみました。
 何やってるの、と言われそうな話ですが・・・・・・
 

コロナ禍の真っ最中ですが、昨年までを思い起こせば、大雨洪水の被害激増でした。水害土砂崩れ災害が多発でした。今年は…と、多くの人が思う昨今ではないでしょうか。

 八ッ場ダムができたとたん、下流では利根川の河川改修が急ピッチです。
河川管理専門家には、川底をさらうとか、堤防の決壊しやすい所の補強や抜本的工法の見直しなんて、本当は当たり前のことだったのでは、と思えてきます。でも、完成までは、予算がつかなかった?こうしたことを一生懸命主張する人たちがいても、見向きもされなかった。

我が家の近くでは、利根川が大きくカーブして、しかも川の幅が広くなる場所があり、そこで砂利のたまった所を浚渫していました。
伊勢玉大橋という橋のすぐ下流でしたので、作業がよく見えました。
 
2020/2/29 流れの中に仕切りを作っていました

2020/5/6 仕切られた中は水がなくなています

2020/5/25  砂利がずいぶん運び出されました

2020/6/7 仕切りが取り払われて、何事もなかったような川の姿

この場所の対岸には韮川という小河川が流れ込んでいます。洪水時、そこに水が逆流したら、内水氾濫を起こしやすいのではと思います。
それを防ぐため、対岸(写真の部分)を深くして、なるべくこちらに水を誘導して、しかも早く流れるようにしたかったのでは。

はるか上流にダムをつくったら、下流もみな安泰などというほど、自然は単純ではないと思います。本当はこうした、その場その場に即したきめ細やかな対処が必要なのでは。
















2020年6月13日土曜日

利根川で土砂を撤去

川底にたまった土砂を撤去・洪水対策だそうです 
 
 気候変動なのか、雨の降り方が激しくなってきていて、洪水の心配が・・・
 水が早く流れるようにと川底をさらったりするのですが、どんな作業でどんな変化がみられる?

 場所は?
  群馬県玉村町 
  位置関係は以下です。
 黄色にマークした場所は 群馬県前橋市の県庁と、玉村町の伊勢玉大橋と五料橋です。

県庁から17㎞ほど流れ下ると、伊勢玉大橋に達します。
この図には橋の長さを書き込みました。玉村町では、218mの玉村大橋からわずかに下った五料橋は544mあり、急に川幅が広がっています。さらに下流の坂東大橋付近は利根川治水の重要な場所として、重視される場所です。
この付近で、大々的に作業が始まっているわけです。

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五料橋から上流を見た姿

中洲がみえます。
この中州は、土砂を取り去った後の姿です。

撮影2020年5月3日




 
 
 

 少し前
中洲の土砂を掘って運び去る作業をしていました。
重機が見えています。 

2020年1月13日




もう少し前

2017年1月26日

中洲も右側の川岸も、木が生い茂っています。
土砂をとる前に、まずは木を切っていました。
右側の川岸も、しっかりと土砂をとっていました。厚さ2m以上も掘り取っていたようです。







もっと前

1996年の写真
見た角度が少し違いますが、注目は、はえている木がまだ小さいこと。


八ッ場ダム建設への疑問を述べている人たちが、洪水対策にはダムをつくるのではなく、河道整備を、と何度も何度も主張していました。
 川の土砂を取り除いて水を流しやすくし、堤防を強化して決壊を防げばいい、と。
 ダムよりはるかに安価で早くできます。

 ところで、八ッ場ダム建設中は河道整備は目につきませんでしたが、できたとたん、すぐに土砂を取り除き始めたわけですね・・・それも、急ピッチで。


今度は伊勢玉大橋から下を見て
 川の右岸の川底の土砂を取り除き、川の流れ方を少し変えようというもののようです。
ここは川が大きくカーブし、さらに写真の左手付近には、韮川という小さな川(用水として田んぼの水に利用していると思う)が流れ込んでいる。大きな川に小河川が流れ込む場所は、洪水時には内水氾濫を起こしやすい場所となるのでは。






2020年2月29日

まずは土嚢で囲って、水が入らない部分をつくる





2020年3月26日  砂利を掘って、トラックで運び出した。  右は 2020年5月6日  


        2020年5月25日


 
 



2020年6月7日

砂利取り完了し、土嚢は取り除き、何もなかったかのような川。

まだまだたくさんの工事が行われています。


川沿いにつくられた東部スポーツ広場という公園の川辺では、ンクリートブロックを敷き詰めていました。
今は礫におおわれた普通の川辺で、こんな工事が行われてていたとはわかりません。

橋は五料橋、上流側から下流方向を見ています。






このあたりの利根川の川筋では、手を付けていない所はないのではと思うほど、あちらでもこちらでも、土嚢を積んだりコンクリートのブロックが敷き詰められたり、浚渫したり、工事が行われています。

    五料橋下流 堤防内側で工事をしていた。遠くに五料橋が見える。
昔作られた、洪水対策のために棒杭で作られたものが残っている。
聖牛と言っただろうか。

 
五料橋下流の堤防内側でトラックが1台、何か工事をしていました。
 現場にいたお兄さんに「何しているんですか」と聞いてみました。「こっちに水があまり来ないようにして、水際には土嚢も積んで、ここには土を入れている」。
この場所では土砂をとっているのではなく、土砂を入れているのでした。川岸の強化ということでしょう。
「木の伐採や浚渫は下流の八斗島あたりまでやるんですか」
「いや、もっともっと下流まで。作業には
17社入ってる。今まで堤防を作っていたけれど、それは終わったから、これからは川の中だね」

利根川はこのすぐ下流で烏川と合流し、八斗島へかけて広い川原が広がり、左写真のように、草と木が生い茂っています。

ここにも工事が入るわけです。工事は1期、2・3期と続くようで今回の玉村町はその第1期のようです。

広い川原は増水時には遊水地の役割を果たし、洪水対策にも役立ちます。八斗島には流量観測所もあり、利根川河川管理の重要地点となっています。



お兄さんにお話を聞いたちょうど対岸の場所は、砂利の取られた跡が、細長く入江のようになっていました。

川には入江のように水の入り込んだ部分が自然にでき、そこでは水鳥などの姿もよく見られます。魚の産卵場所になったりと、生きものにとっては大切な場所になっています。
高度成長時代、こうしたことに無関心に工事が進められ、批判もおこった歴史があります。川砂利はコンクリートの骨材として大量に掘り取られていました。
現在は規制もされていますが、今後、バランスを見ながら採取もされるようです。       担当業者の看板には、砂利採取標識とありました
                         



左は五料橋下に見られる入り江のようになった部分。手をつけずに残されていました。

この付近の利根川ではサケの産卵が見られたと聞いています。お話を聞いた工事のお兄さん、魚の産卵期には注意して、とは言われたそうです。





 
昔、この付近は養蚕が盛んで、母たちは蚕を迎えるためにはまず、養蚕道具の籠や蚕棚づくりの道具やらをリヤカーに載せて利根川へ運んで、その水できれいに洗ったものでした。男の子たちは魚とりで遊んだものです。さらに昔は、川は物流の大動脈を担っていました。水は農業にとって重要なものであることは言うまでもありません。

いつの間にか、川は私たちに縁遠い存在になってしまいました。
荒れ狂って脅威を与える存在にしか見えないとしたら、悲しいことです。

利根川は洪水の対策がよく行われる川と思うのです。一方で、中小河川の氾濫が大きな被害を起こしてもいます。みなさんの近所の川はどうですか。
 まずは、今年は大雨が降りませんように。
 さらに川と親しめる関係を持てたらとも願わずにおれません。

 
 




2020年6月5日金曜日

利根川河川改修のようす


利根川では、川の砂利取りが進んでいます


我が家の近所の利根川で、大々的に工事がずっと続いています。
  何の工事?  河川改修です。 

まずは川原に生い茂った木々の伐採を行っていました。あちこちで作業が行われていました。


  上の写真上は2019/11/11、下は2020/2/2
   橋は五料橋。群馬県玉村町と伊勢崎市を結ぶ橋です


具体的な作業としては 「川の砂利をとってよそに運ぶ」  これが中心のようです。
 さらに、川岸の補強で、土嚢を積んだり、岸近くにコンクリートブロックをテラスのように敷き詰めたり。 
2020/1/13 玉村町 五料橋より     利根川での土砂採取  遠くに見える山は赤城山







2020/1/13          右に見える橋は五料橋  国交省の担当事業

この工事がおわったころ、川辺におりて取り去った土砂の厚さをはかったことがありました。橋の下あたりで1.5mから1.8mありました。あとで工事現場のお兄さんと話したら、「余裕で2mあったよ」とのこと。

写真の黄色い棒は1mです。
←右隅に写っているのは五料橋を下から見たもの
川の一部に堤を作って、内部の土砂を掘り取っている
伊勢玉大橋より  こちらは群馬県担当の工事









何のためにこんなことしている?

看板が立っていました。
洪水対策だそうです。







 この工事は昨年2019年10月の、各地に大きな被害を与えた台風19号のあとすぐに始まりました。
各地での堤防決壊の惨状は、記憶に新しいものです。大雨・洪水の恐怖ーーー
それで、急遽「洪水を流すため」に土砂を取り去っている・・・

 


川は土砂を運びます。それがだんだんたまって、川底があがっていき、その結果、川が氾濫しやすくなります。
 ですから、「川の浚渫をするように」と、何度も何度も言い続けてきた人たちがいます。
八ッ場ダム建設に疑問を持つ人たちも、そういい続けてきましたが、一顧だにされないままでした。ダムが洪水を防ぐ、まずはダム建設、という理屈なのでしょう。
莫大な予算をダムに投じ、河川改修にはわずかの予算ということが続いてきました。

 左図は鬼怒川の例ですが、投入された金額の差に、驚きです。しかも、この鬼怒川では、2015年に大規模な水害が起きています。堤防の決壊もおきています。完成したいくつものダムは、その水害を防ぐことはできなかったわけです。
以前,以下に紹介しました。
https://geoharumi.blogspot.com/2019/10/blog-post_24.html

 砂利運びのトラックの並ぶ利根川沿いの川原は,大きく育ったヤナギの木やヨシ、オギなどの草が生い茂っていた場所です。まずはそれを取り除いての土砂除去でした。この作業は10月の台風のすぐあと、11月には始まっていました。

 2019年の台風19号では、完成したばかりで水のないカラッポの八ッ場ダムが大雨の水をためてくれたおかげで、利根川決壊を防いだ、東京を救ったなどというデマが流されました。私のまわりでも「八ッ場ダムのおかげで」という声をずいぶん聞いています。
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 玉村町では、最高水位は堤防の高さより2mほど下でした。木に絡んだゴミなどの状況から推察できます。玉村町には水位観測所があり、そのデータからもわかります。右の写真でみると、左手に利根川があり、右が堤防、真ん中を走る道路は利根川べりのサイクリングロードの一部で、台風19号では水はこのサイクリングロードまで達していました。右手の堤防の高さまではまだ余裕のあったことがわかります。このとき舗装の一部が損傷し、所々で修理していました。。
 ダムの水位を下げる効果は下流に行くほど減少するわけで、八ッ場ダムのおかげで首都の大洪水が防げたというのは、どんなものでしょうか。「ダムさえあればすべて解決」と、思考停止になってはいないでしょうか。
 
 10月の台風の後、間髪入れずに河川改修? こんなにすぐに工事に取りかかったのですから、それなり計画は立てられていたのでしょう。つまりこうした河川管理の必要なことはわかっているわけでしょう。八ッ場ダムが完成したから、今度は河川改修にお金をまわす? こうしてお金の流れを絶えなくする?・・・・などと、うがったことが頭にうかぶ・・河床の砂利取りは必要な事業ですが、八ッ場ダムが完成するまでは、河川改修はやらない方針だった?
 これからの温暖化・気候変動の時代、大雨災害にも、ますます備えが必要になってくるのでしょう。

梅雨時には木々には白い花

野外植物調査をされていた方の案内に参加した折、バスの中のマイクで、「6月には白い花が目立つんですよね」と話された。言われてみれば、確かにそうなのです。
藤岡の高山付近の低い山すそを通った時、そんな言葉を思い出していました。
ちょっと紹介。山すそを通りがかった時、周囲をちょっと見てみませんか。。
地面に散り敷くエゴの花

エゴの花






マルバウツギ  
たわわにたくさん咲いていました
あちらにもこちらにも
ガマズミ
秋には赤い実が目立ちます


オオバアサガラ
房になってきれいなのですが、木の上の方にしかなかったので
何だかよくわからない…本物はとても魅力的です。
庭の木にも白い花
ナツツバキ
沙羅の木とも言いますね。
お寺などにもよく見かける上品な花




垣根を覆う テイカカズラ



   
石垣やら石の上には
ユキノシタの花が

木にからみついたマタタビも、白い葉をのぞかせて
    
じつはヤブデマリの花も咲いていたのですが、ちょっと遠くて・・・
でも、白い花が多いですね。春とちがいますね。