さわやかな初夏をもっと楽しめばよかった・・と、いつものことながら、後悔・・・
この季節、群馬の北部地域では、野生のランが咲き始めています。
山に咲く美しい花
エビネ |
サルメンエビネ |
どちらも園芸好きの人なら、よくご存知の花。
とにかく堀り取られて、今では自然ではめったに見られない・・。右は一昨年の写真。
コケイラン (昨年の花) 花の時期はもう少し後 |
これらの花、特にランの仲間は数が激減し、多くが絶滅危惧種に指定されている状況です。
ギンラン ササバギンランかも・・ |
30年近い昔、札幌近郊に住んでいたころのこと。
近所には広大な平地林・野幌森林公園があり、そこから続く林が公園から外へ、周辺へ広がっていました。
我が家から歩いて15分も行けば、そんな林の中を歩くこともできました。
小さな子供を抱え仕事も忙しくても、それでもちょっと自転車で林に出かけることもできました。
サルメンエビネ、コケイラン、ササバギンラン・・
そんな花をそのころ覚えました。群馬では少し標高の高いところにはえる植物も、札幌では平地に普通に育ちます。
林のわきを通りかかると、さわやかな香りが漂ってくる‥林の中をのぞくと、コケイラン・トケンラン・サイハイランといった野生ランの花の穂がたくさん伸びていました。
香りはトケンランだったかな・・? どれも特に珍しいとは感じられず、たくさんありました。摘み取って花瓶に入れたこともあるのですから。
丸い白いつぼみはヤマシャクヤク。ほんの数日で散ってしまう花。茶花として好まれたとかで、なかなか上品な花。
そのころJR新札幌駅を中心に開発が進み、そんな林も次々に削られ、住宅地・団地に変わっていきました。にぎやかで活気のある町がうまれるわけですけれど・・・花たちがあまりに痛ましくて、いくつか掘り取って庭に植えたりもしました。
全国各地で里山などが次々開発されていた時代でした。ゴルフ場もあちこちにつくられていった頃です。近所の方で、土木関係の技術者の方が言っていました。「花いっぱいの場所を見て、これをつぶすのかと・・」。
多くの植物が絶滅危惧種となってしまっている今、多くの人が、こういった自然を大切にする心を身につけてほしいと思わずにいられません。
湿地では 絶滅危惧種がいっぱい
・・・群馬北部では、尾瀬を筆頭に、泥炭湿地が点々とあります。
群馬北部にある、泥炭を持つ湿地 貧栄養のこうした場所には、特別な生き物が見られることが多い |
湿地に咲くカキツバタ |
イヌタヌキモ 袋で生き物をとらえる食虫植物。 獲物が入ると、袋は黒くなります。 |
周囲の草地・林にも、様々な生き物
アワフキムシ どこにでもいるけれど 今どきの子供は知らないかも |
クロサンショウウオの幼生。 エラが出ていて、「ウーパールーパー」みたい・・ |
モリアオガエルの卵塊 もう産んでいました。産卵はこれからが本番 |
モリアオガエル で~す。かわいいよ |
モリアオガエル 後ろを向かれてしまった |
ギンリョウソウ 葉緑体を持たず、 キノコの仲間の助けを借りて栄養を取っている |
こんなの、見かけませんか。 キツツキですよね・・・きっと・・ |
水辺は生き物の息吹がいっぱい。
たくさんの生き物が見られます。
ですが、こんな場所に住むものは、他の場所では生きられないものも多く、弱い立場になります。
そんなものたちとも一緒に生きていくことが
大切。
こんな生き物の世界、知ってほしいですね。
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6月6日頃は 芒種(ぼうしゅ)とか。芒という字は「のぎ」。
長いノギの大麦 |
今、麦秋の光景が広がります。
群馬南部地域は二毛作を行い、ちょうど今頃が麦の刈り取り時期。梅雨の雨と競争で刈り取ります。
もう暑い時期に入り、麦刈りはとてもつらい仕事でした。働くことをいとわなかった母が言っていたものです。「麦刈りは おそろしいよ」。
乾ききった麦の刈り取りは、汗とほこり、チクチクと肌を刺すノギ・・・
芒種とは、ノギのある作物の種をまく時期と書かれていますが、私にとっては、麦のノギの見える頃です。それに、いまごろ種まきなんかしません。
初夏は立夏から芒種までの時期で、5月初めから6月はじめまでとか書かれてありました。
私の勝手な解釈では、八十八夜のころから麦刈りのころまで、つまりお茶摘みのころから麦刈りのころまで。 いい季節だよね。
さて、梅雨と真夏に備えねば。
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