2021年7月24日土曜日

少なくなった植物たち

コロナで出かけることもままならず
それに加えて、暑い!!  さらに加えて言えば、大雨・・・世界中で・・・
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 野生生物の中でひっそり暮らしていたウイルスが、開発で人と接して人間世界で猛威を振るう結果になったのが、今のコロナパンデミックと聞きます。
猛暑や巨大台風・大雨は、これはもう、世界が認めた「人が引き起こした温暖化」の影響。

 私たちの生活も運命も、自然と切り離せないのを感じるこの頃です。理科の勉強は嫌いだったという人も多いでしょうが、好き嫌いよりなにより、まずは自然を肌身で感じ、知る事が基本、と思うのです。
 怖い世界ではなくてもいいので、自然を知るのは、命を守る上でも大切と、じわじわと思い知らされる昨今です。

そこで きれいな花の世界 から



山沿いの集落に行ったら、ヤマユリが満開。
どんな場所かと言えば、単純に、道端。
きっと家の人が昔、植えたのでしょう。
いや、自然に生えたのかも。何しろ屋根の上で咲いていたこともありましたから。

 あまり花のない季節に、とにかく豪華で素敵。  もう少し標高の高い所では、8月に咲きます。

   
   
 こういった地域では、かつては山で働く人も多く、近所の山で咲く花を自分の家に持ってきて育てることも普通の事だったようです。
 
 岩壁のある地方では、岩につくイワヒバをよく見かけます。
園芸種もありますし、あちこちで売ってますが、かつては地元の山で取ってきて育てている場合が多かったわけです。
 左の写真もそんなものの一つで、育てていたら、わきからウチョウランがはえてきたとのこと。左下のピンクがかった花です。
ウチョウランブームがあって、みるみる消えていった花です。今では人工栽培が進み、ホームセンターでも安価に売られています。
イワヒバの鉢を道端に置いていたら、いい株の鉢が盗まれたとか。何とも寂しい話です。

 地元の方が自分の家で趣味として育てているくらいなら採っても影響はないでしょうが、遠くから人が来るようになると、手の届くような場所のイワヒバは採られて無くなっていきました。観光地の岩肌では、はるか上の方にしかイワヒバが見られないのでは。
さらに、売ればお金になることから、ますます野生の植物は抜き取られ、そのために絶滅危惧種になった植物も多数あります。
                          
これはクマガイソウ。昔撮った写真です。
昭和50年頃、近所からいただいて、育てていたとのことですから、40年から50年前のことです。
今では空き家が増えて、育てていた家でも、クマガイソウはみんな絶えてしまっているとのこと。
 最初どこからやってきたかはわかりません。山から採ってきたのが始まりなのではと思うのですが、その頃育てていた方は皆さん亡くなっていますので、今となってはわからないわけです。
ただ、この地域の付近では、あちこちで育てていた家があったと聞いています。
(国でも群馬県でもレッドデータの絶滅危惧Ⅰ類)


こちらはアツモリソウ。
今から30年ほど前に撮った写真。
父親が40年ほど前に山から採ってきたとのこと。その父親は10年前に他界し、花は現在はありません。
その頃は興味もなかったので、詳しいことは不明、とのお話でした。
(国の基準で絶滅危惧Ⅱ類、群馬県の基準で絶滅危惧Ⅰ類)
 
アツモリソウもクマガイソウも、今では野生のものはほとんどみつからないようです。
 今でも育てているお宅のものがあったら、もとは野生種の可能性もあるかもしれません。
 どこでも育つわけでない気難しい植物です。大切にしてください。





 桐生の山にあるカッコソウは、そこにしかない貴重な植物で保全活動が行われており、現在は採取禁止です。昔、山から採ってきて庭で育てているお宅が地元にはあるわけで、これも大切にされています。遺伝情報を調べるには、こうした、昔採取されたものも大切になります。

 もっと普通の雑草みたいなのにも絶滅危惧種ってあります。我が家の近くに、カワラサイコがあります。利根川、烏川の堤防に咲きます。
ヘビイチゴの花みたいですね。でも咲くのは春でなく、写真は7月23日です。
こんな花では、わざわざ取ってきて植えようなんて思いませんね。
国のレッドデータの基準には載っていませんが、群馬県では絶滅危惧Ⅰ類です。


 


もう一つ、これも河原に生えている木。
サイカチといい、これも国の基準にはありませんが、群馬県では絶滅危惧Ⅰ類です。

こんなに大きくなる木です          幹は大きなトゲだらけ 
   
探してみませんか。川沿いなどに多いようです。

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