上野三碑(こうずけさんぴ)のある地域
最近、群馬県内の古い碑を、「世界記憶遺産に登録を」という動きがあるようです。
鏑川に沿った地域には7世紀~8世紀に作られた古い碑が3つあります。それぞれ互いに近い場所です。そのうちの1つの「多胡碑」は、よく知られています。
クサボケ |
上野三碑については,以前このブログでも紹介しました。
http://geoharumi.blogspot.jp/2014/10/blog-post_11.html
10年ほど前だったでしょうか、この山名丘陵の紹介のパンフレットを手に入れたことがあります。柔らかなタッチの里山賛歌、高崎市都市緑化協会でつくったものです。コース案内図をのせます。
上信電鉄西山名駅から西にはいると、駐車場があるのですが、今回、きれいなトイレができていて、また、立派な木製の階段もできていて、びっくり。
ハイキングコースはきれいに整備され、万葉などの歌碑が点々と置かれ、春は桜と新緑とヤマツツジがきれいです。歩いていたら、熊手を使って、落ち葉を道のわきによけている人がいました。
「ご苦労様です。いつもお掃除してくださっているのですか」
「17年前からやってるよ。落ち葉があると滑って歩きにくいからね。それに落ち葉にはマムシも
いるし。結構飛ぶんだよ。横っ飛びもするし」
「へえー!!」
私がこの場所に来始めた頃から、やってくださっているんだ。ありがとうございます。
なお、ソメイヨシノが終わる頃からがコースはきれいです。カスミザクラ(ヤマザクラとよんでいる桜)が新緑を白や薄ピンクに染めて、足元には小さい草花も咲いて。コースにはちょっとしたくさり場もあったのですが,今は利用禁止です。
上野三碑の「山ノ上の碑」と「金井沢碑」がどこにあるかおわかりいただけるでしょうか。
ところでここは夏は暑くて蚊など虫がいたりしますから、訪れるのは春がいちばん。花もきれいです。
我が家から一番近い里山でもあり、1年あるいは数年おきくらいには、のんびり歩いたものです。
観音山周辺も同じように散策向きに整備されていて,誰でも春を味わえます。
フデリンドウ こんな花がみられる時もあります |
明るい林には赤いヤマツツジの花 |
モミジイチゴ いちばんおいしいキイチゴ |
管理が高崎市か林野庁関係かわからなかったので、両方に連絡をしてみました。ホームページの意見投稿欄に。
「ここは明るい雑木林にヤマツツジの咲く場所です。こういった里山は人の手入れでササなどを刈って、それで成り立っているはず。ヤマブキは薮になって増え、林の地面を覆ってしまい、そうしたらヤマツツジも無くなってしまうのでは。林床にあるフデリンドウやジュウニヒトエ、センボンヤリといった可憐な花もなくなってしまうでしょう。しかも、八重咲きの園芸種のヤマブキ。人工的な公園とか駐車場のまわりとかなら良いけれど、山にはまずいのでは」といったような内容だったと思います。すぐに高崎市から返事が来て、「じつは民間のボランティア団体が,植えたいと申し入れ、担当部署で許可してしまった。あの場所にはキンランなどもあったのですが・・・このご意見を団体責任者に見せたところ、すぐに"わかりました”と。ヤマブキは取り去っていくとのことです。」
残っているヤマブキのヤブ |
このとき、上記パンフレットを紹介されました。そこには、ここに育つヤマザクラのつぶやきとして、こんな記述がありました。
「つい最近まで,この城址広場の周縁に、ラン科のキンラン・ギンランが見られたのですが、ぐるりとヤマブキが植えられ、すべて姿を消してしまいました。でも、このヤマブキは,城址を美しく保全して行こうと、整備をしている人たちの気持ちの表れです。私は,そうした意味でも,自然への啓蒙に,少しでも役に立てたらと思っています。」
私のつぶやきも,少しは役だったようでした。続きも少し紹介します。
「山名丘陵から観音山丘陵にかけての,ヤマザクラの自生の多さは自慢できるものです。私は胸の内で、「西の吉野、東の観音山」と、うそぶいています。春、ソメイヨシノが散って,一週間ほど経ったら、この丘陵を訪ねてみてください。岡の斜面を埋めて、霞のように咲くヤマザクラは,それはそれは見事なものです。」
友達に、「吉野のヤマザクラという気分になれるよ」,などと紹介していましたが、同じことが書いてあって、クスッとしたものです。ソメイヨシノの桜吹雪にヤマザクラの花の霞が重なって,ワクワクするようだった年もありました。なお,先に書いたように、桜はヤマザクラではなくてカスミザクラになると思います。別名ケヤマザクラ。ヤマザクラと違って、花の柄に細かな毛がはえています。
(気づいたら,カスミザクラのシーズンの写真がなかったので、今、紹介できません。ごめんなさい)
煙るような花のマルバアオダモ |
シュンラン ごく希には見つかります 取らないでね |
かつてこの丘陵にはシュンランやエビネが咲き、オオムラサキも舞っていたといいます。どれもほとんど見ることはできません。以前ハイキングコースの脇にあった濃い青の可憐な花は、ホタルカズラだったのではないでしょうか。これも今はありません。多くの美しい花の咲く植物は人に採取され、山の手入れがなくなり薮が繁り、なくなってきています。
人の多く住む都市近郊にある里山は、人と自然のふれあう場、自然を見る目を養う場にもなれます。春の一日、自然と友達となりませんか。
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下の図はさらに昔に描かれた図です。日本中が「リゾート、リゾート」と狂奔し、各地でゴルフ場、スキー場、マリーナ、ホテルがつくられた頃のことです。自然破壊の嵐でした。もう四半世紀も前の話なんですね・・・
この場所は国有林でしたが、それを払い下げて,24時間営業の施設を作ろうとしたというのです。(財)日本宇宙少年団というところが払い下げを受け,アストロパークというところが作る計画だったとか。青少年育成に24時間営業???
私はこの場所については、最初、ハイキングコースのあることも駐車場があることも知らず、太夫沢を登って林に入りましたが、そこがメインゲート予定地だったわけです。丘陵に上がると、向かい側の丘が,サクラと新緑で絵のようでした。ちょうどそのあたりが,10館のメインパビリオン建設予定場所だったようです。
今、こんな施設、たてなくて良かったと思っている人、多いでしょうね。自然がなくなると思う人や、周辺の住宅に住む人ばかりでなく、お金儲けをしたかった人や、華やかな開発にあこがれた人も。リゾートブームのころ、町の活性化を求めて全国のずいぶん多くの町村が大金を費やし、その後そのつけに苦しみました。"町が破産”などといわれたり。
当時は自然保護なんていえば,つまはじきにされたのではないでしょうか。でも、後に残されたのは破壊された自然ばかりか、膨大な負債。もちろん大もうけをした人もいるはずですが。
「できた施設は赤字続き、企業は逃げ出して、後に残されたのは負債と自然破壊だけ」なんてことにならなくて,本当に良かった。
娯楽施設反対に立ち上がって頑張ってくれた人たちこそ、郷土や国を思う人たちだったと,感謝と尊敬の気持ちを述べたいと思います。
そして今・・・「世界記憶遺産?何それ?」と思ったりもしましたが、それができるのも、この丘陵の自然を残してくれたおかげとも思うわけです。
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わが家の近所の烏川周辺の紹介。
こんな花も,なかなかきれいなものです。皆さんの身近にも、こんな場所、ありませんか。
咲いているのは,紫がハナダイコン、黄色がアブラナ(川原に自然にはびこっているもの)、遠くのピンクはサクラ。
この光景、紫と黄色の取り合わせが、じつに良い。
よく見ると,ハナダイコンの花そのものも、紫と黄色の組み合わせです。
最近、ハナダイコンは「はびこる」というほど,どこにでもありますから、皆さんの近くにもある光景かも知れません。
川の河川敷の公園の様子ですが、一番下の写真は、誰も手入れしてない川原のようすです。手入れなんかしなくたって、公園と同じように花が咲いています。
ところで、ハナダイコンは別名 ムラサキハナナ ・ ショカッサイ
はるか昔、大学受験の時、大学の校舎のわきにジンチョウゲが香り,ハナダイコンの花が咲いていました。緊張と不安の中で,その色合いに慰められたのを覚えています。その頃まだ玉村町の私のまわりでは見かけたことのない花で、きれいな花、何というのだろうと思ったことを覚えています。いつから増えたのだろう・・多分,家の庭から逃げ出したのではないでしょうか。以前は花屋さんで種を売っていたりしたのですから。
この花の原産地はシベリアから西アジ・ヨーロッパ・・・・・と、ネットにありましたが、でも、中国北部・東北部原産と書いてある権威ある図鑑もあります。ネット世界で誰かの書いたものが転載されながら伝わり、どれがなにやらわからない・・・。
かつて日本が中国を占領していた頃に中国に渡った人の中に,この花を愛して種を持ち帰った人もいたとか何かで読んだことがあります。原産地では野の花なのでしょう。
オオアラセイトウもハナダイコンとよばれると聞いていました。山渓ハンディ図鑑にも書いてあります。これもよく知られた図鑑です。でも、ハナダイコンとオオアラセイトウ、ムラサキハナナは別物という人もあって、混乱しますね。
まあ、どうでも良いか。
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(”サカタのタネ”のHPの植物紹介コーナーに、ムラサキハナナの紹介がありました。
ムラサキハナナ:アブラナ科オオアラセイトウ属 もともとの自生地は中国華北や東北
これが正しいのではないでしょうか。 何となく納得します。
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世界一強い女の子…長靴下のピッピちゃんって、ご存知でしょうか。スウェーデンの児童文学者リンドグレーンさんが書いた児童文学の古典ともいえる人気のお話の主人公ですが、リンドグレーンのかいた児童文学で、カッレくんという少年が活躍するものがあります。夏の夜、カッレと友達の少年少女がオオアラセイトウの咲く中,夜遅くまで明るい白夜に近い北国で、夜中まで外で冒険しまくっているようすが描かれていました。これを読んだ頃、どんな花かはもちろん知りませんでしたが、なんだかやさしい響きの名前で、記憶に残っていました。本当は,どの花かな?
この花から、いろいろなことを思い出させてもらい、楽しい気分でした。
他人の思い出話なんか聞きたくもないと言われそうです。まあ、お許しを。
誰もが小さな思い出を積み重ねて人生を送っているわけで、たくさんの思い出があるほど、人生が豊かになると思いませんか。
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OCB会で観音山山桜案内、保護育成にかかわっているものです
返信削除観音山いいですよね
これから山桜の季節です
すてきな山桜の写真がありますね
今年も楽しみです