地形 ②
滝のできたわけ
沢沿いにはあちこちに大小の滝が見られます。岩石の硬い部分は削られにくいため、なかなか水に削られず、滝になったりします。
硬い部分にはいろいろなものがあります。
硬い部分にはいろいろなものがあります。
l 奥栗山渓谷
硬いチャートの間を、いくつもの小さな滝をつなげながら冷たい清冽な水が流れ下っています。赤い色のチャートとしぶきを上げる水とがつくりだす光景です。
下仁田市街地から遠くない所にある渓谷ですが、幽玄な趣を漂わせ、炎暑の夏にも涼しく、山奥深くに入りこんだかのような気分にさせてくれます。渓谷の奥では、歩くとき滑らぬようにと、注意を。特に冬は足もとが凍るため、かなり注意が必要になる場所です。
写真 本多優二さん
阿唱念の滝
硬い溶結凝灰岩が滝を形作っています。
火山から噴出物した火山灰や軽石・岩片が高速で流れ下る火砕流は高温で、まだ熱いうちに内部が溶けて固まり、硬くなります。その硬い部分が、浸食に耐え、滝になりました。
火山から噴出物した火山灰や軽石・岩片が高速で流れ下る火砕流は高温で、まだ熱いうちに内部が溶けて固まり、硬くなります。その硬い部分が、浸食に耐え、滝になりました。
写真 自然学校作成の本「下仁田町と周辺の地質」より
蒔田不動の滝
傍らにお不動様のまつられた滝は、白い岩の上を流れ下ります。
石英閃緑岩という、かこう岩の仲間の石です。この石はできてからのち、強い力を受けて一度砕かれて、さらにもう一度固まっているといいます。ですから砂岩のように見えるところもあります。とはいえ周囲にある砂岩や泥岩などの岩よりも硬いのではないでしょうか。クリッぺ(根なし山)を構成している岩石です。
l 線ヶ滝
1本の線ような滝は、硬いチャートの岩肌を一気に35m流れ落ちて見ごたえがあります。下仁田の隣の南牧村(なんもくむら)の滝です。
南牧村には他に、三段の滝(滝をつくる岩石はチャート)、象ヶ滝(チャートや粘板岩)といった名瀑があります。どれもチャートが関係しています。
1本の線ような滝は、硬いチャートの岩肌を一気に35m流れ落ちて見ごたえがあります。下仁田の隣の南牧村(なんもくむら)の滝です。
南牧村には他に、三段の滝(滝をつくる岩石はチャート)、象ヶ滝(チャートや粘板岩)といった名瀑があります。どれもチャートが関係しています。
写真 関谷友彦さん
絵 細矢尚さん
中生代ジュラ紀という古い時代に堆積した南蛇井層の泥岩を流れ落ちる水の流れです。
南蛇井層は全体に破砕された泥岩ですが、複数回の変動で、圧砕で塊状になった部分と破砕された部分とができ、その違いが水の落ち口をつくっています
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