2016年11月21日月曜日

展示の紹介 化石など

 
朝起きたら 外は乳白色の深い霧・・
 🎶 ~ただ一面に立ち込めた 牧場の朝の霧の海 ~♫

そんな歌を思い出しながら、外に出てみました。

         (車運転中の人は、「のんきなこと言うな!」と悲鳴だったでしょうが)


地面から湯気?
← やっと霧が晴れてくると、日差しに温まった田んぼの土の上には白い水蒸気が上がっていました。ウキウキしてきます。
  (水蒸気は目に見えない、これは水蒸気ではない。小さな水滴です・・などと、無粋なことは言わないで・・・正しいことですが)





下仁田自然史館にあるもの紹介

化石をいくつか
この地域では、古生代の化石(フズリナなど)から中生代(アンモナイトなど)、そして新生代(貝化石など)までの化石が見つかっています。ちょっと車で移動するだけで、それぞれの時代の地層があるというわけです。考えてみたら、ずいぶん様々な地層がある場所なんですね。(以前にまとめた表は以下にあります。下仁田層の化石写真も載っています )http://geoharumi.blogspot.jp/2014/04/blog-post.html

下仁田駅からすぐ近く、鏑川の岸には、固い岩の中に下仁田層の化石が露出しています。
新生代、2000万年ほど前の海の化石がみられます。川の右岸には中央構造線の断層も見えていているという場所(関東では一番よく見える場所だと聞きました)。
 下仁田の西のはずれの、内山峠の近くにもこの時代の地層が少し見られ、貝などの化石も少し見つかっています。


下仁田から高崎まで続く丘陵には、下仁田層より少し時代が新しい新生代の海地層が分布します。富岡層群・安中層群と名付けられています。
その東のはずれの高崎観音山付近は、その最後のころで、海から陸になっていくところでした。陸の植物の化石も見つかります。いくつか紹介します。

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少々細かな話を書きます。

右の解説表、途中で切れているのは継ぎ足して見てください、すみません。
下の方のすきまに、「庭谷不整合」と書いてあるところが、一度海から陸になった時期です。
(以前につくっていて、今見て気づいたのですが、タイトルは「富岡層群」でなくて、「富岡層群・安中層群」ですね・・・・)

 少し前には、庭谷不整合というのは知られていなくて、地層全部が「富岡層群」とよばれていました。
富岡層群の小幡層は最近まで小幡層と井戸沢層にわけられていました。下仁田の井戸沢層に産出する大型有孔虫は、よく知られているものです。
 地層の名前は、他にもいろいろありました。それだけ研究した人がいたということでしょう。まだ変更があったりするのかもしれません。
だんだん統一されていくのでしょうね。


表は県立博物館が企画展を開いた時の資料を元にしている表です。ずいぶんいろいろな化石が出ているのですね。デスモスチルスやパレオパラドキシア、クジラやジュゴンといった哺乳類は、めったに見つかるものではない貴重なものです。下仁田では産出していませんが。

下仁田、富岡、安中地域の 展示してある
  新生代 海の時代の化石 を少しのせます  


新生代のウミユリ
ウミユリは古生代ばかりじゃない





ウニですね



高崎の裏山から産した亜炭
メタセコイア   海が陸化するとき、積もりました。
亜炭の材料になったのでしょうね
高崎から安中にかけての丘陵には、かつて亜炭の炭鉱がありました。
富岡製糸場でも使われていました。
現在のメタセコイアの写真をのせましょう。
 少し古くからある学校などの公共施設で見かけます。どこか近所にありませんか。並木になっているところもあるとか。
昔、競って植えたことがあるから・・・・これ、「生きている化石」として有名な木だから。
以前にも紹介しましたが、もう一度書けば・・・
・・・日本の三木博士が、化石で見つけた植物に、メタセコイアと名付けました。セコイアに似ているけれど、少し違うから、メタをつけた。1941年のこと。それから4年後、中国四川省で、生きているメタセコイアが見つかった!!その後、挿し木が日本にも持ち込まれ、競って植えられた。私も、家で父が挿し芽をしているのを見ていた記憶がある・・・
   戦争をはさんだ時代の話だったのですね・・
 アジア東部地域は、氷期にも氷に覆われず、多くの植物たちが生きのびたといいます。日本も多くの種類の植物が見られる地域ですね。
メタセコイアの仲間は約1億年前から化石が見つかるそうですから、歴史の古い植物です。  秋には黄葉し、葉を落とします。今頃はきれいな姿が見られると思いますよ。




 
 セコイアとメタセコイアの違い
  メタセコイアの葉は対生についている
   つまり、葉が同じ所から左右にのびている。
セコイアは 互生
  互い違いについている

 
ついでなので、もう一つの「生きている化石」を
 イチョウ です。
イチョウの仲間は、恐竜のいたころに栄えた植物なんです。
日本の自然の野山にはありませんよね。たぶん中国からやってきた木です。
   金色の ちひさき 鳥の形して
  いてふ ちるなり 夕日の丘に   与謝野晶子






とっても簡単な 植物標本作成
 紅葉が里まで降りてきました。ちょっと拾って、本のページにはさんだりしたものです。
きれいな色をしばらく楽しんで。やがて色あせてきます・・
この色を長く楽しむには、何と、カラーコピー。

下仁田の里見哲夫さんは、そんな楽しみ方を教えてきたそうです。場所は高崎観音山の染色植物園。薄い葉っぱばかりでなく、厚みのあるツワブキや菊の花もそれなりきれいにコピーされていました。
原色押し花や海藻の押し葉をつくり、それを材料に絵のような素敵な作品に仕上げる方々がいますが、そこまで手間暇かけず、凝らずに手軽に楽しむのも、なんだかいいな。

下仁田自然史館には、西上州で見られるカエデを集めて押し葉にしてあります。色があせてしまうのが残念。 そうか、コピーしておくのもいいかも。
下仁田で見られるカエデの標本です

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