2018年9月17日月曜日

ながめ余興場 群馬に残る戦前からの建物

秋の花
空気がガラッと秋に入れ替わりました。

変わった感じのキノコを一つ。  サンコタケ。
竹林や道端など、つまり人里でも見られます。
これは下仁田町の林の中の道ですが、みなかみ町でも見たなあ。みなさんも出会うかも。


アケボノソウ  


次は、すこし湿った場所に咲く花

夏が終わって咲く花たち。
すっきりとした感じの花たちです。
ウメバチソウ
サワギキョウ

  伝統ある建物  
   ながめ余興場 
  秋と言えば、菊の花。
菊づくりが流行った頃があり、父も鉢植えの菊をつくっていたことがありました。
植木鉢が今でも実家の家の隅に転がっています。
 
菊祭りも開かれます。
大間々(みどり市)の菊祭りは知られています。
 大間々には 『ながめ余興場』 という昭和12年建造の劇場があるのをご存知でしょうか。戦前からのこんな施設はあまりないでしょう。全国で12カ所と聞きました。
この付近、ながめ公園を会場に菊祭りが開かれます。
ながめ余興場
渡良瀬川が刻んだ谷に面しています
高津戸峡は手軽に渓谷美を味わえます



遊びに来た友人が群馬昆虫の森に行きたいというので、高津戸峡も見ていこうかと・・ふと気づいたのが余興場。音楽など好きで、ホールなどいくことも多いのではと。…・・でも、建物見たってなあ…と思ってもいましたが。

300円の入場料を払うと、女性の方が説明をしてくれました。「お時間ありますか」と聞かれたので「15分くらいかな」「30分くらいかかりますが、それでは簡単に」
 でも結局、30分ほども案内していただきました。
2階までで650席 左手には花道
2階席
  
座布団には
寄付された方の名前が書かれてあります。

2階席から

上写真の左が花道、舞台の上の丸い模様は、回り舞台。もともとは手動で回しました。
江戸時代の伝統を引く作りだそうです。
私たちも上に乗って、くるっとまわる経験をさせていただきました。まわす力は、電気でしたが。

楽屋裏や資料を集めた場所も見せていただきました。

役者さんの控えの部屋
大入り袋
梅澤富美男さんの父母はここで年間5か月を過ごす生活を
していたのだとか

  桂歌丸さんの顔も見えています。
ここでは落語の公演もあり、安い値段の公演も定期的に行っているとのこと。







永六輔・萩本欽一といった名前も見えています。




かつてこの町を通る足尾銅山からの道はあかがね街道とよばれ、町も栄えていました。足尾銅山から流れる渡良瀬川の流れる町です。
こんな中で、芸事などにも多くの人が目を向けていったのかと思います。
 足尾銅山と言えば、田中正造‥採掘場所ばかりでなく下流でも甚大な鉱毒の被害が起きています。
やがて大繁盛した劇場もすたれていきます。映画館として利用した時代もあったようです。
高津戸峡
橋の上から眺められます

    1991年、竹下内閣のふるさと創生資金は、1億円の資金を各自治体に分配したわけですが、大間々町ではこれを余興場の改修に使ったのだそうです。さらに1996年から97年かけて4億円かけて改修したと聞きました。
 今こうして町の文化財として大切にされている、利用されているというのは、気持ちのいいお話でした。
 江戸時代の芝居小屋の雰囲気を残すという場所、ていねいな説明のおかげで、楽しく味わうことができました。

さいごに、ながめ公園を流れる渡良瀬川の写真です。高津戸峡と名付けられています。
菊のころ、モミジのころは素敵でしょうね。山歩きの服装でなくても行ける渓谷です。


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