群馬県高山村の道の駅・中山盆地にて |
小さい頃、祖母と一緒に柿の皮をむき、軒につるしました。かつての甘い物のない時代、柿はどんなにか魅力的だったことでしょうか。保存のきく干し柿は、なおのこと。
でも、子供のころは、干し柿の味、好きではありませんでした。甘すぎたし。今は、おいしいと感じるのですが。
甘い柿では干し柿はできないの、ご存知ですか。干し柿は渋柿で作ります。
少し寒い地方では、実っている柿はみんな渋柿。私は富有柿などの甘い柿の実る所に住んでいましたが、庭には支えがないと枝が地面についてしまうという品種の渋柿があり、富有柿のような大きな実がなりました。他では見たことのない品種で、大切にしていたようです。この柿で干し柿も作りました。柿の皮をむいて、手先が器用になるのに役立ったかもね。
今、山間地では干し柿をつくる人もいなくなり、大きな木に色づいた柿がいつまでもたわわに下がり、それを求めてクマが出没したりするといった話も報道されていました。
都市部の人に柿もぎをして干し柿をつくってもらう(もちろん、作った人のものになる)といった、レクリエーションを兼ねた企画を立ち上げたりするところもあるとか。
この季節、すこし山がちの地域に行くと、軒先に下がる柿を、ぽつぽつ見かけます。
いい光景ですね。
むかご 食べられます |
トロロイモのツルにつくムカゴを売っていました。それも、ずいぶんたくさん入っていて200円。この写真の量の2倍はあったかなあ。フライパンで炒って、塩をたっぷりまぶして食べました。なかなかいい味。
これは中之条六合(くに)の道の駅で買いました。
鑑賞用カボチャ これは食べません |
地元の人が畑の隅で育てたようなものって、なんだか楽しいですね。
秋は収穫の季節、店先に並べるものがたくさんあると思います。そんな土の匂いや手仕事の香りのするもの、手に取ってみませんか。
こちらは岩櫃山 草津へ行く途中で見られますね。
NHK大河ドラマの真田丸ではオープニングに登場しましたね。
岩櫃山 岩場の山。ずいぶん昔登ったことがある。 また登ってみようかな。バランス悪くなっていて、危ないかな。 |
「こんなにきれいな岩櫃山、見たことない」と喜んでいた人もいました。
この日は11月18日。
八ッ場あしたの会主催で吾妻渓谷に建設中の八ッ場ダム見学に行く途中でした。
紅葉には少し遅いというわけで、道の駅の駐車場にも車を止めることができました。
高崎駅出発から、詳しい説明を聞きながらの旅。
11月18日は、なんと、この地をこよなく愛した若山牧水が、吾妻渓谷をたまたま訪れ、魅了された日なのだそうです。牧水と同じ目で吾妻渓谷を味わえるでしょうか。
若山牧水について少し紹介。
中之条のロマンチック街道と名付けられた道をいくと。道沿いにあちこち牧水の歌碑が立ってました。暮坂峠というなかなか魅力的な名前の峠には牧水の像もあります。峠として見どころはない感じで、ちょっと名前負け、かな(スミマセン)。旧六合村(くにむら)にも牧水の歌碑がいくつもありました。
教科書に載っていて名前を覚えた若山牧水、この地域の方々にとって、とても大切な存在なのでしょう。途中で、田舎の小さな家という感じの場所で、とてもおいしいそばを食べたし(天ぷらもおいしかった)、知らない道を行くのは楽しいものです。
どうして牧水について紹介しているかといえば・・・
牧水が書き残した吾妻渓谷への言葉が、とても示唆に富んでいるのです。
以前にも紹介しましたが、味わって見ませんか。
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・・・私はどうかこの渓間の林がいつまでもいつまでも
この寂びと深みとを湛へて
永久に茂ってゐて呉れることを心から祈るものである。
中略
どうか私と同じ心でこのさう広大でもない森林のために
永久の愛護者となってほしいものである。
若しこの流を挟んだ森林が無くなるやうなことでもあれば
諸君が自慢して居るこの渓谷は
水が涸れたより悲惨なものになるに決まってゐるのだ。
「静かなる旅を行きつつ」 若山牧水
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この地を愛した人には講道館柔道の創設者、加納治五郎もいます。この人は川原湯温泉に別荘を建てています。来年のNHK大河ドラマ「いだてん・・」に登場するそうです。戦前のオリンピックにもかかわり、日本体育の父とよばれ、東京高等師範学校校長など、教育者としても長く活躍された方です。
最後に、現在の八ッ場ダム周辺の光景です。
八ッ場ダム本体工事 |
吾妻川とその周囲、周囲の木は伐採済み 橋のすぐ下まで水没する |
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