2021年4月22日木曜日

やんば天明泥流ミュージアム


天明泥流を伝える博物館(縄文時代の発掘品も) オープン

 多額の資金を投入してできた八ッ場ダム、
ダム本体だけでなく、じつはいろいろな工事が行われてきている。盛り土による代替地建設、道路、橋、鉄道付け替え、駅づくり、地すべり対策から地域振興施設建設・・・山間地に急に大土木工事現場が出現したような光景…
  ダム本体よりもこうしたことに膨大なお金が使われてきました。


 工事をするにあたっては、文化財調査が行われます。要するに、発掘があるわけです。
やんばでは、掘ったら、実に膨大な埋蔵文化財が出てきたのです。JR長野原の駅付近から八ッ場の駅、ダム堤へと、とにかくどこからでも、たくさん。
 あの付近は江戸時代の浅間山噴火による天明泥流に襲われており、村がそっくり埋まっていたのです。タイムカプセルと言われるくらいに。掘っても掘っても,家や畑、生活のあとが出てくるのです。膨大な量。

 普通、発掘調査があると、現地見学会が開催されるものです。今月、我が家の近くでも見学会があり、田んぼの下から出てきた水路跡の説明などありました。玉村道の駅付近です。古墳もたくさんあった地域で、発掘説明会は今までも結構ありました。参加者がいるものです。

 考古ファンの方、八ッ場での現地説明会って、行ったことありますか?聞いたことありますか?たかだか、田んぼあとの水路なんていう程度の発掘場所ではありませんよ。村ひとつ、結構大きそうなお寺の跡、名主クラスと言われるような堅固な作りの家の跡、井戸やら生活用品がたくさん・・・そんなの、聞いたこともことなかったのでは。 
 じつは八ッ場では、天明遺跡の下に、縄文時代の遺跡も広がって、たくさんの出土物があったのですが・・・見学ではなく、「工事現場で危ないので、見学許可しない」といった感じでしたね。遺跡見学を認めないという対応だったわけです。
 発掘担当は群馬県埋蔵文化財調査事業団で、そこに直接申し込めば見学できるという場合もあり、詳しい方がいて、私は数回、見学に行きました。でも、新聞に「現地見学会があります」なんていうのがのったりしたこと、なかったのでは。

 素晴らしい出土品がたくさんあるようです。
多くの人に見てもらったら、反対運動もあるダム建設、貴重な遺跡が水底に沈む・・という話にはしたくなかった?
 発掘担当の埋蔵文化財事業団の人たちは、本当は見てもらいたかったようです。「見学希望者は〇〇に電話ください」などと、携帯電話番号が書かれた看板が立っていたりしたのを見たこともありました。
 今回、この発掘品を展示する博物館が開館し、見学に行ってきました。よく工夫し、熱心に取り組んでいる方々がいるのではと感じました。

発掘品はまだまだたくさん収蔵されていて、入れ替えながら展示していくと聞きました。
現場で遺跡のをきちんと記録し、出土品の収蔵に努力された人たちがいたのでしょう。  

下駄がたくさん出てきています。
塗下駄もあり、豊かな生活だったのでは、

梅干しが入っていて、掘った時は梅干しそのままの色だったそうです


さまざまな生活用品


縄文時代の出土物、たくさんあります。    

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 やんばダム周辺の様子です。                       

湖に枯れ木の立つ場所が、以前の川原湯温泉の旅館の跡です。

この付近に何軒もの温泉旅館があったのですね。ムササビのやってくることで知られた木もありました。
上方に散策できる道がつくられたのです












ここに行くの、けっこう急な坂道をおりて・・・なんだか、わざわざ行く人、少ないんじゃないかなあ・・・             



昔、温泉街のどこかで使っていたのではというコンクリート製などの物が置かれてありました。ベンチになっていたのもありました。
かつての街の一部でも残そうと、心を寄せた人がいたのでは。何の解説もないので推測ではありますが。


一方で、でんと大きな石が置かれて、解説パネルが立っているものがありました。
「衣掛石」でも、触ってコンコンとたたいてみて、
 「ん?」   これって石ではなくて模造品。
これにお金かけなくてもいいんじゃないかなあ。








下はこの付近の工事をしている時の
 写真です。






ダム堤付近です  これからこの町はどう変わってくのでしょうか。
歴史や文化も大事にしていってほしと思います。


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